演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

卵巣上皮性境界悪性腫瘍の診断にFDG-PET/CTは有用か?

演題番号 : P23-8

[筆頭演者]
竹原 和宏:1 
[共同演者]
小西 晴久:1、大亀 真一:1、小島 淳美:1、白山 裕子:1、松元 隆:1、横山 隆:1、野河 孝充:1、菅原 敬文:2

1:四国がんセ 婦人科・臨床研究部、2:四国がんセンター 放射線診断科

 

【目的】表層上皮性・間質性境界悪性腫瘍(以下、上皮性境界悪性腫瘍)は、全卵巣腫瘍の9%、全上皮性腫瘍の約17%を占めている。卵巣腫瘍治療において良悪性の診断は治療方針を決定するうえで重要であるが、術前に予測することが困難なケースがあり、特に妊孕性の温存を考慮する場合問題となる。近年悪性腫瘍の糖代謝亢進を利用したFDG-PET/CTが導入され、悪性腫瘍の治療方針を決定するうえで必須の画像検査の一つとして急速に普及している。今回我々は卵巣腫瘍境界悪性の診断に術前検査としてFDG-PET/CTが有用かどうかを検討した。【方法】FDG-PET/CTを導入した2006年4月より2012年12月までに当院にて初回治療を行った上皮性境界悪性腫瘍を対象に術前のFDG-PET/CTのSUVmax値と術後病理学的組織診断との関係を後方視的に検討した。また、2011年1月から2012年12月に当院で良悪性鑑別のために行った良性卵巣腫瘍8例と上皮性卵巣癌26例との比較検討を行った。【成績】期間中に初回治療を行った卵巣腫瘍境界悪性患者は20例で、うち治療前にFDG-PET/CTを施行していた上皮性卵巣境界悪性腫瘍は12例であった。全例術前の画像検査所見、腫瘍マーカー上昇などで悪性を疑われた症例で、年齢の中央値は48歳(25-89歳)であった。全例に手術が実施され、臨床進行期はすべてI期、術後病理診断は粘液性境界悪性腫瘍7例、漿液性境界悪性腫瘍5例であった。術前のFDG-PET/CTで良性卵巣腫瘍8例中3例はFDG集積を認めず、FDG集積が確認された5例のSUVmax値の平均値は1.0±1.1であり、上皮性卵巣境界悪性腫瘍12例中粘液性境界悪性腫瘍の1例はFDG集積が認められず、11例のSUVmax値の平均値は2.7±2.1であった(p=0.167)。上皮性卵巣癌26例のSUVmax値の平均値は9.5±4.4であり上皮性卵巣境界悪性腫瘍のSUVmax値より有意に高値であった(p=0.041)。組織型別では、粘液性境界悪性腫瘍のSUVmax値の平均値が2.0±0.9に対して、漿液性境界悪性腫瘍のSUVmax値の平均値は3.6±3.0であった。【結論】卵巣上皮性境界悪性腫瘍のFDG集積は低く、良性卵巣腫瘍と差は認めなかった。一方で、卵巣上皮性卵巣癌との鑑別には有用である可能性がある

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:画像診断(イメージング)

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