演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

プラチナ耐性再発卵巣癌におけるドキシルとジェムザールの cross over 療法の検討

演題番号 : P23-6

[筆頭演者]
山崎 龍王:1 
[共同演者]
赤股 宜子:1、黒須 博之:1、矢野 亮:1、坂本 翼:1、増永 彩:1、菅野 素子:1、菊池 友美:1、大川 智実:1、塚本 可奈子:1、小林 織恵:1、大田 昌治:1、田村 和也:1、小林 弥生子:1、梅澤 聡:1

1:武蔵野赤十字病院 産婦人科

 

【はじめに】ドキシルが一時的に製造中止となり, 再発卵巣癌治療にジェムザールを使用する機会が増え, その後ドキシルが再供給となり, この2つの薬剤をうまく使うことが求められている. 今回ドキシルとジェムザールのcross overした症例の臨床的検討を行った.【対象と方法】2008年から2013年までの間に, プラチナ製剤に耐性となった再発卵巣癌において, ドキシル(DXL; D) 40mg/m2 day1;every28days) もしくはジェムザール(GEM; G) 800mg/m2 (days 1 and 8; every 21days) のどちらか先行で化学療法をPDもしくは非忍容性となるまで施行し, その後, 薬剤をcross over させて化学療法を施行した DXL/GEM 7例, GEM/DXL 7例の合計14例の2群間において効果と副作用に関して検討した.【結果】平均年齢はD/G群, G/D群ともに62歳, PSは0~2, 組織型はD/G群で全例Serous, G/D群で Serous 3例, Clear 3例, Endometrioid 1例. 前レジメン数は平均 2.1回(1~4回), Disease control PR+SD (%)は両群とも28.6% (2例/7例), 無憎悪生存期間(TTP), 生存率(TTD)も同等であった. ただしD/G群で平均D 5.3コース/ G 4.3コース total 9.6コースに対し, G/D群で平均 G 6.1コース/D 4.3コース total 10.4コースと, ややG/D群で, 特にG投与時にSD持続傾向を認め, 治療継続可能期間が長い傾向を認めた. 副作用に関しては, DXL投与時に保湿剤やビタミン内服などでhand-foot syndrome予防に努め, GEM投与時も適切な減量や投与延期などにより, どちらの群もGrade 3以上の重篤なものはなかったが, D/G群において, GEMに切り替えた後もhand-foot syndromeが遅れて出現する症例を1例認めた. 【結語】今回の検討では, 複数回の前治療により, 慢性的に骨髄抑制がかかっているプラチナ抵抗性再発卵巣癌において, 組織型がSerousならばDXLとGEMのどちらを先に使用しても予後に差はないと思われる. 使い分ける基準としては年齢やPSを主眼において, day1, day8 or day15投与にて調節性に優れているGEMを先行させ, プレターミナルの状態となったときに月一回投与が可能なDXLをもってくるか, 前治療での骨髄抑制が残っていそうなときは, 比較的骨髄抑制の少ないDXLを先行させて骨髄機能の回復を待ってから, 骨髄抑制が出現しやすいGEMを使用するのも一つの手段と思われる. 症例のQOLを維持しつつ有効な化学療法の継続を狙えるように個別に対応していくことがよいことが示唆された.

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:化学療法

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