演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ゲフィチニブ内服療法を受ける患者の皮膚症状マネジメント

演題番号 : P21-3

[筆頭演者]
菅野 京子:1 
[共同演者]
山田 みつぎ:1、石橋 早苗:1、佐藤 春江:1、浅子 恵利:1、新行内 雅斗:1、板倉 明司:1、飯笹 俊彦:1

1:千葉県がんセンター

 

【背景】近年、多くの癌腫において経口抗悪性腫瘍薬の開発が進み、患者のQOL維持や延命に貢献をもたらしている。しかし、点滴治療に比べて医療者の介入が少ないため、投与管理や有害事象管理に関する十分な患者教育が必要となる。非小細胞肺癌の治療に用いられる経口分子標的薬(ゲフィチニブ、エルロチニブ)は、特徴的な皮膚症状を高率に発現し患者のQOLを低下させ休薬に至る例もあるため、皮膚症状に対する対策が課題となっている。
【方法】2012年4月から皮膚症状の予防のための患者教育資材の充実化、支持療法の処方セット化、問診票による患者スクリーニング、看護面談等のケアシステムを導入した。ケアシステム導入前後の有害事象の発現状況を後方視的に電子カルテや問診票から情報を収集した。ざ瘡様皮疹・皮膚乾燥・爪囲炎のグレード評価はCTCAEver 4.0に基づいて行った。
【結果】対象は2011年ケアシステム導入前の27例をA群、2012年ケアシステム導入後の27例をB群とした。A群:年齢中央値65歳(45-86歳)、男/女=12/15、内服期間中央値150日(33-365日)。B群:年齢中央値70歳(54-81歳)、男/女=10/17、内服期間中央値120日(33-360日)。皮膚症状の発現時中央値はA群/B群:20日(4-210日)/20日(8-222日)で両群間に差はみられなかった。ざ瘡様皮疹の発現数(発現率)はA群/B群:25例(92.6%)/18例(66.7%)(p=0.01)GradeはA群G1/G2/G3:9/7/9に対しB群G1/G2/G3:18/0/0であった。皮膚乾燥の発現数(発現率)はA群/B群:23例(85.2%)/16例(59.3%)(p=0.05)GradeはA群G1/G2/G3:14/6/3に対しB群G1/G2/G3:9/7/0であった。爪囲炎の発現率では有意差は見られなかった(p=0.71)。ざ瘡様皮疹、皮膚乾燥、爪囲炎において、B群ではGrade3以上の重篤な症状の発現もみられなかった。
【まとめ】ケアシステムの導入後は、ざ瘡用皮疹及び皮膚乾燥の発現率は有意差をもって減少していた。ケアシステムの導入により、患者のセルフマネジメント力が向上し、皮膚症状の予防につながったといえる。これらのケアシステムは、内服化学療法における効率的なマネジメント法として有効な手段である。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:化学療法

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