演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

消化器癌との比較における肺癌化学療法の栄養評価

演題番号 : P21-1

[筆頭演者]
長谷川 美里:1 
[共同演者]
山田 信子:2、鎗野 りか:1、久保 麻友子:2、石床 学:3、中村 肇:4、山内 清明:5

1:公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 看護管理室、2:公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 栄養指導部、3:公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 呼吸器センター、4:公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 健診部、5:公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院 乳腺外科

 

<目的>がん患者において、栄養状態が予後やQOLを左右することが報告されているが、我々はこれまでに消化器がん患者を対象に、がんの積極的治療期から死に至るまでの期間中の栄養状態、治療の変遷をまとめ、化学療法実施期の患者への効果的な栄養管理のあり方について後ろ向き調査を行った。結果、消化器がんで用いられている予後推定栄養指標の小野寺PNI(以下PNI)とCRPとALBを用いたがん悪液質分類を用いて栄養状態を調査したところ、PNIは積極的治療期の段階で低栄養状態を早期から把握できるため、栄養サポートが必要である時期を的確に確認できた。また、PNIが35以下の症例は予後不良で60日以内に死亡した。これらは昨年の本学会で発表したが、本年は肺がん患者の栄養状態及び栄養療法を必要とするタイミングの評価のあり方を調査し、その結果について消化器がんとの差異を検証した。<方法>当院において2011年4月~2013年3月の間に化学療法を実施し、緩和ケアチームが介入し死に至った60歳代の肺がん患者8名について、体重・PNI・CRPとALBを用いたがん悪液質分類を治療開始から死に至るまでを後ろ向きに調査し栄養データを検討した。<結果および考察>今回の結果から対象8名中、PNIが35を下回り60日以内に死亡した患者は3名であった。また化学療法が継続的に実施されている患者は8名中7名であり、継続的実施期間においてPNIが40を上回った状態を維持していた。対象とした肺がん患者ではCRPが高値であっても消化器系の異常が少ないためアルブミンが維持された。いったんPNIが下行傾向にあったとしても、炎症が改善すればPNIは回復する。その結果悪液質分類も治療中はC判定(がん悪液質予備軍)を維持する傾向にあった。<結語>肺癌は栄養状態の改善が消化器癌よりも容易で迅速であるが故に、PNIでの栄養評価が有用かつ重要であると考える。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:チーム医療

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