演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

UICC分類StageII膵癌切除症例における術中出血量と予後の関連

演題番号 : P20-9

[筆頭演者]
玉川 洋:1,2 
[共同演者]
森永 聡一郎:1、塩澤 学:1、赤池 信:1、中園 真聖:2、藤川 善子:2、長谷川 慎一:2、山本 直人:2、湯川 寛夫:2、利野 靖:2、益田 宗孝:2

1:神奈川県立がんセンター 消化器外科、2:横浜市立大学医学部外科治療学教室

 

【背景】今回我々は,神奈川県立がんセンターで切除術が行われたUICC分類StageII膵癌症例に対して合併症,入院期間などの短期成績と,術中出血量を中心とした全生存期間における危険因子を検討した.【対象と方法】対象は2007年1月から2012年4月までの間に当センターで切除手術が施行されたUICC分類StageII膵癌81症例とした.短期成績として,入院期間,膵液ろうを中心とした合併症の発生率について検討を行い,同時に全生存期間に影響を及ぼす危険因子について検討を行った.臨床病理学的背景についてはt検定,カイ二乗検定を用い,生存曲線にはカプランマイヤー曲線を使用し,log-rank testで検定を行った.多変量解析にはCox回帰を用い,それぞれp値が0.05未満で有意とした.【結果】膵頭十二指腸切除術が55例,膵全摘術が3例,膵体尾部切除術が23例に施行された.入院期間と合併症の発生の有無,膵液ろうの有無,出血量,手術時間,門脈合併切除の有無の間にはいずれも統計学的有意差を認めなかった.また,術後合併症の発生と手術時間,出血量,門脈合併切除の有無の間にも統計学的有意差を認めなかった.中期成績に関しては,輸血の有無(p=0.002),癌遺残の有無(p=0.015),出血量(p=0.015)と全生存期間の間において有意差を認め,術中出血量と癌遺残の有無は独立した予後規定因子であった.一方,門脈浸潤の有無,リンパ節転移の有無においては有意差を認めなかった.【結語】UICC分類StageII膵癌症例では,門脈浸潤合併症例においても積極的に門脈合併切除を行い,R0手術を目指すことは良好な手術成績を得る可能性が示唆される一方で,出血量は独立した予後規定因子となりうるため,手術成績の改善のためには術中出血のコントロールが重要である.

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:手術療法

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