演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前胆道ドレナージが膵頭十二指腸切除術後SSIに及ぼす影響

演題番号 : P20-6

[筆頭演者]
木下 正一:1 
[共同演者]
庄 雅之:1、赤堀 宇広:1、長井 美奈子:1、山田 高嗣:1、野見 武男:1、山戸 一郎:1、北東 大督:1、尾原 伸作:1、川口 千尋:1、西和田 敏:1、中島 祥介:1

1:奈良県立医科大学 消化器・総合外科

 

【目的】術前胆道ドレナージ(PBD)と膵頭十二指腸切除(PD)後SSI発生との関連については未だ明らかとはなっていない. 今回,PBDが臨床介入を要する臓器/体腔SSI発生に及ぼす影響について検討した. 【対象と方法】2010年8月から2013年3月まで施行したPDの124例. PBDは53例(42.9%)に施行した.PBD非施行例69例との比較検討を行った.抗生剤の周術期予防投与は,第一世代セフェム系2日間投与を原則としているが,術前胆管炎発生例や術前治療施行例など感染高リスク症例に対しては, カルバペネム系をSIRS軽快までの投与を行っている.【結果】(i) PBD施行群と非施行群の手術成績:PBD群のSSI発生は12例(23.1%)と, 非PBD群の16例(22.2%)と差を認めなかった. PBD群は非PBD群に比し, 手術時間が長く(344分 vs 295分, P<0.0001), 出血量も多かった(669ml vs 350ml, P<0.0001).一方, 膵液瘻B/C率や術後在院期間に差はなかった(8例;15.1% vs 11例;15.5%, 19日vs 19.5日). (ii) PBDの種類, 術前期間の影響:PBDの挿入ルート(経皮経肝 vs 経乳頭),ドレナージ経路(内瘻 vs 外瘻)および術前減黄期間によるSSI発生の有意な差は認めなかった. (iii) 周術期予防的抗生剤投与期間:PBD群は非PBD群に比し, 3日以上の長期投与例(中央値3日: 3-21日)の割合が有意に高かった(71.7% vs 56.3%, P = 0.039). PBD群のうち, 長期投与例はPF B/Cの合併が有意に多かった(8例, 21.1% vs 0例, P = 0.027). しかし, 長期投与例の術後在院日数は短期投与例と同等であった(18.5日 vs 19日). 【まとめ】PBD施行例では手術侵襲は大きかったが, PBDの方法や減黄期間に拘らず, SSI発生や術後在院日数などの手術成績に影響を及ぼさなかった.【結語】PBDはPD後SSIのリスク因子とはならなかった.術後感染高リスク症例に対する厳密な抗生剤管理が影響している可能性が示唆された.

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:その他

前へ戻る