演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

膵癌手術における術前栄養指標とSSI、予後の関係

演題番号 : P20-4

[筆頭演者]
近本 亮:1 
[共同演者]
阿部 真也:1、橋本 大輔:1、清水 健次:1、新田 英利:1、今井 克憲:1、林 洋光:1、石河 隆敏:1、別府 透:1、馬場 秀夫:1

1:熊本大学大学院 消化器外科学

 

【目的】膵癌切除症例で術前の内臓脂肪量(VF)、皮下脂肪量(SF)、体周囲長(SL)と創感染の発生と術後生存期間について検討を行う。【対象と方法】2005年1月から2011年12月までに施行した通常型膵管癌切除例92例のうち、手術関連死亡2例と肉眼的癌遺残症例1例を除いた89例(37-87歳、中央値69歳、男性41例、女性48例)を対象とした。VF、SF、SLは術前単純CTで臍の高さで3次元画像解析システムVINCENTを用いて算出した。各パラメータはそれぞれ四分位点で分類し、下側四分位点より低いものをlow, 上側四分位点より高いものをhigh, 両分位点の間をmidとした。創感染の発生と生存期間をそれぞれの群間で比較した。【結果】術式の内訳は膵頭十二指腸切除56例、体尾部切除30例、膵全摘3例。最終進行度はstage I; 9例、II; 3例、III; 34例、IVa; 30例、IVb ; 6例で、群間の偏りはなかった。1. VFとSSI。VFの上側、下側四分位点はそれぞれ116.7cm2と52.3cm2。創感染の発生率はVF-high 30%、VF-mid 19%、VF-low 9%。VF-lowでSSI発生が少ない傾向があったが、有意差はなかった。2. SFとSSI。SFの上側、下側四分位点はそれぞれ150.9cm2と68.4 cm2。創感染の発生率はSF-high 43%、SF-mid 12%、SF-low 7%。SF-highでSSI発生が有意に高かった(p=0.03)。3. SLとSSI。SLの上側、下側四分位点はそれぞれ85.7cmと74.8cm。創感染の発生率はSL-high 42%、SL-mid 11%、SL-low 12%。SF-midでSF-highに比べSSI発生が有意に低かった(p=0.03)。4. VFと生存期間。VF-high, mid, low の生存期間中央値はそれぞれ34ヶ月、28ヶ月、30ヶ月で有意差はなかった。5. SFと生存期間。SF-high, mid, lowの生存期間中央値はそれぞれ32ヶ月、31ヶ月、24ヶ月で有意差はなかった。6. SLと生存期間。SL-high, mid, lowの生存期間中央値はそれぞれ35ヶ月、26ヶ月、28ヶ月で有意差はなかった。【まとめ】創感染に関しては術前皮下脂肪が多い症例では有意に発生率が高かったが、長期予後に関しては術前の内臓脂肪量、皮下脂肪量、体周囲長は関連が見られなかった。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:手術療法

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