演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

外照射後DICを呈したMALTリンパ腫の1例

演題番号 : P2-1

[筆頭演者]
村上 祐子:1 
[共同演者]
鈴志野 聖子:1、氏家 大輔:1、立花 和之進:1、大河内 千代:1、中野 恵一:1,2、福島 俊彦:1,2、鈴木 眞一:1,2、竹之下 誠一:1

1:福島県立医科大学 器官制御外科学講座、2:福島県立医科大学 甲状腺内分泌学講座

 

限局性の甲状腺原発のMALTリンパ腫に対しては、放射線外照射治療も選択されることがある。今回我々は、他院で甲状腺原発のMALTリンパ腫に対して放射線外照射治療後に頸部蜂窩織炎から、DICを来した症例を経験したので報告する。症例は70歳台女性。2012年9月に甲状腺悪性リンパ腫(MALTリンパ腫)に対して他院で放射線外照射治療を施行した。2013年1月中旬から頸部発赤、嚥下障害を認め、近医受診。頸部蜂窩織炎によるDIC疑いにて当科へ救急搬送された。顎下から前胸部にかけて放射線外照射領域の皮膚に、発赤・腫脹あり。喉頭ファイバーでは、喉頭蓋付近に膿汁を認め、咽後膿瘍を形成していた。血圧低下、頻脈、意識障害を来しており、頸部蜂窩織炎による敗血症性ショックに伴うDIC(DICスコア7点)と判断し、挿管人工呼吸下に抗生剤・昇圧剤投与、持続血液透析濾過、エンドトキシン吸着を含めた集学的な治療を行なった。治療開始後10日目に透析から離脱、14日目に抜管し、食事を再開した。長期臥床に対するリハビリ治療を行なうため、近医へ転院となった。放射線外照射によって慢性放射線皮膚炎となり、皮膚免疫能の低下により頚部皮膚に細菌性感染を生じ、その炎症が波及し咽後膿瘍、DICとなった可能性がある。外照射後に頸部蜂窩織炎からDICいたることはまれであるが、頚部蜂窩織炎を想起し、注意深いフォローをすることは有用である。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:その他

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