演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

除鉄を用いた新たな肝細胞癌治療

演題番号 : P18-10

[筆頭演者]
大原 利章:1 
[共同演者]
野間 和広:1、浦野 真一:1、前田 直見:1、二宮 卓之:1、田辺 俊介:1、友野 靖子:2、能祖 一裕:3、白川 靖博:1、貞森 裕:1、木村 文昭:4、藤原 俊儀:1

1:岡山大院医歯薬総合研究科 消化器外科、2:重井医学研究所、3:岡山大院医歯薬総合研究科 消化器内科、4:玉野市民病院

 

【緒言】進行肝細胞癌に対する薬物治療は、近年分子標的薬のソラフェニブが導入された。しかしバイオマーカーはなく、副作用の克服などの課題も残されている。我々は以前から固形癌の除鉄併用治療について研究を行っており、肝癌でもその効果が期待でき、今回臨床症例の解析を加えた臨床応用の可能性について報告を行いたい。【方法】肝臓細胞癌株(HepG2)に対する除鉄を用いたソラフェニブ投与による抗腫瘍効果の検討を行った。受動的な除鉄:鉄のみを除いた培養液、能動的な除鉄:鉄キレート剤deferasiroxを用いて実験を行った。併用効果はFACS、Western blotで検討を行った。また岡山大学関連病院(4施設)でのソラフェニブ導入症例(n=58)で、鉄関連マーカーとOS、PFS、治療効果判定との関連性についてretrospectiveに検討を行った。【結果】in vitroでは除鉄の併用でソラフェニブの増殖抑制効果の増強が確認された。シグナルの検討においてはcell cycle arrestのみならず、apoptosisの誘導も認められた。臨床症例の検討では血清フェリチン値が低い群、TIBC高値群において有意なOSの延長が認められた。【考察】除鉄を用いたソラフェニブ投与は抗腫瘍効果を増強し、かつ新たなバイオマーカーとなり得る可能性があると考えられた。C型肝炎に対しては瀉血治療による肝庇護作用が知られており、新たな治療として有用と考えられた。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:トランスレーショナルリサーチ

前へ戻る