演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行肝細胞癌におけるソラフェニブ耐性後の治療経過の検討:2次治療の適応について

演題番号 : P18-5

[筆頭演者]
成毛 大輔:1 
[共同演者]
春日 章良:1、岡野 尚弘:1、北村 浩:1、高須 充子:1、長島 文夫:1、古瀬 純司:1

1:杏林大学 医学部

 

【背景】進行肝細胞癌に対してソラフェニブが唯一生存期間の延長が示された全身療法であるが、2次治療として確立されたものはない。当院では2009年5月以降、進行肝細胞癌を対象とした治験が常に登録可能な状況であったため、治験は2次治療として常に治療選択肢の一つであった。今回は当施設におけるソラフェニブ中止後の動向について明らかにするため調査した。【方法】対象は2009年5月から2013年3月末まで当院においてソラフェニブ療法を施行し、病勢増悪あるいは有害事象で中止した進行肝細胞癌患者30例。後方視的に診療録より生存期間、ソラフェニブの前治療、ソラフェニブ投薬状況、ソラフェニブ開始時・中止後のPS/Child-Pugh/血液データを抽出した。治験はmTOR阻害薬、S-1、抗glypican-3抗体薬、ramcirumabであり、いずれもプラセボ対照ランダム化比較試験であった。【結果】2次治療として治験に参加できた(A群)のは14例(46.7%)、治験に参加できなかった(B群)のは16例(53.3%)であった。全生存期間中央値(OS)はソラフェニブ全症例で10.3か月、A群では13.3か月、B群では6.1か月であった。治験に参加できなった理由としては、PS不良(8例50%)、患者拒否(2例12.5%)、Child-Pugh 9点(2例12.5%)、肝動注療法を選択(1例)、腹水コントロールに難渋(1例)、腎機能障害(1例)、他の癌腫を合併(1例)、閉塞性黄疸(1例)であった。多変量解析ではソラフェニブ導入前のChild-Pugh 5点が2次治療としての治験へ進める独立した因子であった(p=0.044、OR:4.889、95%CI:1.046-22.842)。【結語】治験に進めなかった症例の50%がスクリーニング時のPS低下が原因であり、肝機能の低下によって治験から除外される症例はわずか2例(12.5%)であった。ソラフェニブ投与開始時にChild-Pugh分類Aであっても5点であることが治験へ進める独立した因子であった。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:化学療法

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