演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行肝癌SorafenibとIVRによるSequential治療のレトロスペクティブ解析

演題番号 : P18-4

[筆頭演者]
阿部 真美:1,2 
[共同演者]
中嶋 駿介:1、前田 重明:1,5、澤田 康司:1,3、大竹 孝明:1,2,3、斎藤 義徳:4、鳥本 悦宏:5、藤谷 幹浩:1、高後 裕:1

1:旭川医科大 消化器・血液腫瘍制御内科、2:旭川医科大学病 肝疾患相談支援室、3:旭川医科大 臨床消化器・肝臓学診療連携講座、4:旭川厚生病 消化器科、5:旭川医科大学病 腫瘍セ

 

【背景】切除不能・局所治療不能進行肝癌治療においてSorafenibが使用されるようになり久しい。しかし、他の抗癌剤や動注化学療法・肝動脈化学塞栓術(TAI,TACE)との併用は様々なstudyが進行中であるものの未だ有効性が示されたものはない。そこで我々は当科および関連施設においてSorafenib単独治療群とTAIまたはTACE治療のintervalにSorafenib治療を導入した群の治療成績をレトロスペクティブ解析したので報告する。【方法】2009年8月から2012年12月の期間に当科および関連施設でSorafenibを導入した進行肝癌48例を対象とし、Sorafenib単独群とTAIまたはTACE治療のintervalにSorafenib治療を行った群(Sequential群)を比較検討した。Sequential群においては十分なインフォームドコンセントのもと同意を得て行い、Sorafenib開始はTAIまたはTACE後の炎症が沈静化してから行った。【結果】単独群にstage 4Bが含まれるため、これを除外したTAIまたはTACEの適応のある単独群 23名とSequential群 10名で検討した。平均年齢は67.0歳(53-80歳)。背景肝疾患はHBV 15例、HCV 16例(うち1例は重複感染)、アルコール性 2例、その他の非B非C型 1例であった。前治療なし 8例、あり 25例。前治療の内訳はIVR治療(TAIまたはTACE)24例、手術 13例であった。両群間で年齢、性比で差を認めなかったが、単独群でアルブミンが低く、γ-GTPが高く、Child-Pughスコア(C-P)が単独群は6.4であったのに対し、Sequential群は5.6であった。両群間でstage分類では差はないものの単独群は予備能の低下した症例を含む結果であった。生存期間中央値は単独群352日Sequential群373日であったが、Kaplan-Meier生存曲線の検討ではSequential群で有意に生存期間が延長していた(P=0.0260)。【結語】肝予備能に差があったがSequential治療は進行肝癌治療において生存期間延長をもたらす可能性が示唆された。Sorafenib単独治療の効果が十分でない現在このSequential治療のような集学的治療は進行肝癌にとって有効な治療法の一つと考えられる。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:分子標的治療

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