演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ソラフェニブ投与により2年以上経過観察し得ている肝外転移陽性Stage4肝細胞癌の3例

演題番号 : P18-2

[筆頭演者]
須納瀬 豊:1 
[共同演者]
平井 圭太郎:1、吉成 大介:1、小川 博臣:1、塚越 浩志:1、高橋 憲史:1、山崎 穂高:1、高橋 研吾:1、五十嵐 隆通:1、田中 和美:1、竹吉 泉:1

1:群馬大学大学院医学系 臓器病態外科

 

 肝外転移を指摘されてソラフェニブ投与の投与により2年以上経過観察し得ている、肝外転移を有するStage4肝細胞癌症例が3例あり報告する。 (症例1)症例は69歳の男性。もともとHCV慢性肝炎を指摘されていた。平成22年1月に多発肝細胞癌として近医を受診し、TACEおよびTAIで治療を継続していた。平成23年4月、肝内の多発病変の悪化と縦隔内リンパ節転移を指摘され、治療目的で当院へ紹介された。肝外リンパ節転移をともなうStage4多発肝細胞癌として、ソラフェニブ投与を開始した。投与開始後は病変が徐々に縮小傾向となり、最終的には画像上で指摘し得ない状態となった。その後も投与を継続して、投与後2年以上経過した現在、病巣が消失した状態が続いている。 (症例2)症例は81歳の男性。肝炎の既往はない。平成21年8月に肝細胞癌に対して肝S8切除を施行された。平成22年11月、多発性肺転移を指摘され、一度UFTの内服治療を開始された。平成23年1月、ソラフェニブの治療を受けるため当院へ紹介となった。肺の病変は左右に1カ所ずつであった。高齢であったが全身状態は良好であったためソラフェニブ開始となった。治療開始後の経過観察では、病変は2カ所のままわずかずつ増大傾向を示すのみ、開始後1年の時点で、新病変の出現はなかった。その後も治療を継続して、開始後2年以上経過した現在も、新病変の出現はなく、病変が増大傾向を示すままである。胸部に軽度の鈍痛を示すのみで、副作用もほとんど認められないため、現在も治療を継続している。(症例3)症例は75歳の男性。慢性C型肝炎を指摘されていた。平成20年7月に肝細胞癌に対して肝後区域切除を施行された。平成22年12月に単発の腹膜播種を指摘され、摘出術を施行された。平成23年6月、多発性肺転移および胸壁転移を指摘され、ネクサバールを開始された。一時、食欲低下と倦怠感が強くなり、また同時期に腫瘍マーカーの上昇も認めたためFP療法に変更した。その後、病勢の明らかな病勢の悪化を認めたこと、用量調節によりネクサバールの投与は可能と考えられたことから、再びソラフェニブの投与を行った。ソラフェ二ブは用量調節しながら継続し、投与後2年経過した現在、緩徐に病変が進行するのみで全身状態は維持されており、投与を継続している。肝外転移を有するStage4肝細胞癌に対してソラフェニブを投与し、2年以上経過観察中である。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:分子標的治療

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