演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における進行再発直腸癌に対する仙骨合併切除術の成績

演題番号 : P17-13

[筆頭演者]
佐村 博範:1 
[共同演者]
金城 達也:1、伊禮 靖苗:1、西巻 正:1

1:琉球大学 消化器・腫瘍外科学講座

 

【はじめに】後方浸潤型の進行・再発直腸癌では仙骨浸潤と仙骨前面への浸潤から仙骨合併切除を要する症例がある。当科では前方アプローチによる仙骨合併切除術を施行し根治切除を図っており、これまでに10例に施行したのでその成績を報告する。【対象・術式】2004年4月より2013年3月までに直腸癌手術を施行した症例中、仙骨合併切除を要した10例を対象とした。手術法は仙骨浸潤部を残し、その他の部分を腹腔側より十分に切離し、会陰側より仙骨後面を十分に露出し腹腔内の切開創に連続させた後、鑿等により腹腔側より仙骨を切離する前方アプローチによる仙骨合併切除法を施行した。男性6例、女性4例、平均年齢は60歳(51-70)、初発5例、再発5例であった。8例に術前治療(化学療法5例、放射線化学療法3例)が施行された。術式は仙骨合併切除腹会陰式直腸切断術(APRS)5例、仙骨合併切除骨盤内臓全摘術(TPES)4例、仙骨合併切除低位前方切除術(LARS)1例であった。仙骨切除の高さはS3 1例、S4 4例、S5 5例であった。これらの症例を手術時間、出血量、術後合併症、再発の有無、生存期間で評価した。【結果】平均手術時間は859分(525-1235)、平均出血量は4930ml(1530-8621)、術後合併症は死腔炎をはじめとした術創部感染症を全例に認めた。観察期間の中央値は48ヶ月(2-98)であり、現在まで術後半年以内の2例を除いた8例中6例で再発を認めており、うち5例が癌死しており、一例は担癌状態で長期生存している。再発例の生存期間の中央値は8ヶ月(平均は41ヶ月)であった。【考察】仙骨合併切除を伴う局所進行再発直腸癌の手術療法は手術時間が長く、出血量も多く、術後創傷関連合併症が必発で有り、再発率も高い。しかし再発例においても長期生存が得られる例も有り、少なからず無再発例も存在する。今日では重粒子線治療など、新しい治療手段も出現している事から、症例を慎重に選んで施術する事が肝要と考える。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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