演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における遠隔転移のない他臓器浸潤直腸癌の治療成績

演題番号 : P17-12

[筆頭演者]
沖田 憲司:1 
[共同演者]
古畑 智久:1、西舘 敏彦:1、伊東 竜哉:1、植木 知身:1、秋月 恵美:1、川本 雅樹:1、原田 敬介:1、目黒 誠:1、今村 将史:1、信岡 隆幸:1、木村 康利:1、水口 徹:1、佐々木 一晃:2、平田 公一:1

1:札幌医科大学 消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座、2:小樽掖済会病院

 

(目的)当科における直腸癌に対する治療方針は、本邦のガイドラインに準じ、術前CRTは行っておらず、側方郭清を伴う切除を基本方針としている。今回、当科における他臓器浸潤直腸癌の治療成績について検討し、その妥当性および問題点に関して考察する。(対象)1991年から2011年までに当科で手術治療を受けた直腸癌のうち、遠隔転移が無く病理学的に他臓器浸潤を認めた症例を対象とした。多発重複癌症例は除いた。(結果)症例は21例。男性11例、女性10例。平均年齢は63.3歳であった。進行度は、Stage2症例が11例、Stage3a症例が1例、Stage3b症例が9例であった。根治度は、Cur A症例が18例、Cur C症例が3例であり、Stage2症例の3例が切除断端陽性でCur Cとなっていた。術前化学療法が施行されたのは3例、術前Radiationが施行されたのは1例であり、術後化学療法が9例で施行され、術後CRTが1例で施行されていた。側方郭清は15例で行われており、7例で側方リンパ節転移陽性であった。全症例の5年MSTは3.1年であった。進行度別の検討では、Stage2のMSTは6.8年、Stage3は1.8年であった。Stage2に関しては、Cur A症例の5年DSSは62.5%、DFSは32.8%であり、同時期の他臓器浸潤のないStage2直腸癌 Cur A症例のDSS 93.8%、DFS 71.6%に比べ、有意に予後不良であった。術前、術後化学療法の有無で、予後に明らかな有意差は認めなかった。(考察)Stage2においても切除断端陽性によるCur C症例を認めたことから、術前の浸潤程度の把握は重要である。Stage2のCur A症例でも5年DSSは62.5%と予後不良であり、強力な補助療法が必要である可能性が示唆された。また、側方郭清を行った症例での転移陽性率は46.7%であり、他臓器浸潤を伴う場合は側方転移率が高いことが示唆された。Stage3症例予後は側方郭清を行っても不良であり、CRTを含めた補助療法の必要性が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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