演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における肛門管癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)の初期治療経験

演題番号 : P16-5

[筆頭演者]
石田 祐一:1 
[共同演者]
板坂 聡:1、坂中 克行:1、堀松 高博:3、坂井 義治:2、平岡 真寛:1

1:京都大院 医学研究科 放射線腫瘍学・画像応用治療学、2:京都大院 医学研究科 消化管外科、3:京都大院 医学研究科 腫瘍薬物治療学

 

【目的】当院では2011年1月以降、消化管障害、皮膚障害の軽減を目指して肛門管癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)を用いた化学放射線療法(CRT)を開始しており、その初期成績と有害事象について検討した。【対象・方法】当院で2011年1月から2013年4月の間に肛門管癌に対してIMRTを用いた根治的CRTを行った8例を遡及的に検討した。症例の内訳は男性/女性:1/7例、年齢は中央値60歳(56-78歳)、PS 0/1/2/:5/2/1例、組織型は扁平上皮癌/腺癌:7/1例、T Stage 2/3/4:3/4/1例、N stage 0/3:6/2例、cStage II/IIIA/IIIB:5/1/2例(UICC 7版)であった。治療開始前より直腸膣瘻を認めていた1例はCRT開始前にS状結腸人肛門造設術が施行された。また、腺癌症例の1例にneoadjuvant治療としてFOLFIRIが2コース施行された。放射線治療については全例、標的体積内同時ブースト法(SIB法)を用いたIMRTで行い、GTVは主腫瘍および転移リンパ節と設定し、予防照射領域は直腸間膜、内外腸骨リンパ領域、仙骨前面(仙角より尾側レベル)、閉鎖リンパ領域、坐骨直腸窩、閉鎖孔下縁レベルまでの鼠径リンパ領域と設定した。GTVは3例IMRT後に通常照射によるブーストを行い、照射線量中央値57.6Gy/32fr(54-60Gy/30-33fr)、予防領域の照射線量中央値は45Gy/30fr(45Gy-50Gy/30-32fr)であった。 併用化学療法は扁平上皮癌症例にて5-FU/MMCが6例、5-FU単独が1例、腺癌症例1例ではTS-1であった。有害事象についてはCTCAE Ver.4.0で検討した。【結果】全例治療を完遂し、観察期間中央値13か月(1-26か月)、初期治療効果としては評価可能であった6例についてCR/PR:5/1例で、全例が直腸切断術は行わず生存中である。経過観察中1例に局所再発を認め、化学療法を施行中である。急性期有害事象としては白血球減少 Grade 3/4:5/1例、Grade 3の血小板減少2例、Grade 2の嘔気3例、Grade 2の下痢2例、皮膚炎 Grade 2/3:5/3例が認められた。【結論】当院における肛門管癌に対するSIB-IMRTを用いた化学放射線療法の初期成績と急性期有害事象について報告した。急性期有害事象のうち消化管症状、尿路症状は通常照射法に比べごく軽度に留まり、会陰部皮膚炎、骨髄抑制についても高度な障害は少なかった。良好な初期治療効果と同時に急性期有害事象の減少が見られており、今後も経過観察予定である。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:放射線治療

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