演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行再発大腸癌に対するirinotecan-based regimensの血液毒性予測nomogram開発

演題番号 : P14-22

[筆頭演者]
市川 度:1,10 
[共同演者]
上原 圭介:2、南村 圭亮:3、田中 千弘:4、瀧井 康公:5、兵頭 一之介:6、藤田 健一:7、中村 将人:8、辻 晃仁:9、高橋 威洋:1、森田 智視:10、安藤 雄一:10、杉山 徹:10、大橋 靖雄:10、坂田 優:10

1:防衛医科大 腫瘍化学療法部、2:名古屋大院医 腫瘍外科学、3:三井記念病 消化器外科、4:岐阜県総合医療セ 外科、5:新潟県立がんセ新潟病 外科、6:筑波大院 人間総合科学研究科 消化器内科、7:埼玉医科大国際医療セ 腫瘍内科、8:社団慈泉会相澤病がん集学治療セ、9:神戸市立医療セ中央市民病 腫瘍内科、10:UGT1A1観察研究グループ

 

【背景】UGT1A1*6ならびにUGT1A1*28は東アジア人におけるirinotecan(IRI)-based regimensによる毒性発現の重要な危険因子である。しかしながら、UGT1A1遺伝型に基づくIRIの推奨初回投与量やUGT1A1以外の危険因子については未だ明らかでない。そこで、我々は使用実態下におけるUGT1A1遺伝型とIRI-based regimensの有効性・安全性との関係について検討する前向き観察研究を実施した(NCT01039506)。【対象と方法】UGT1A1遺伝子多型検査が実施された進行再発大腸癌患者で、FOLFIRI、IRI+TS-1併用、IRI単独療法を施行する患者を前向きに登録した。2009年10月から2012年3月の期間に299施設から1376例が登録された。これらのうち、2012年12月までに調査票が固定された1062例を対象に、治療開始から3コースまでの副作用の発現状況等について集計し、遺伝型間の重篤副作用の発現頻度を比較するとともに、logistic回帰分析により重篤副作用の危険因子を検討した。また、重篤副作用の危険因子を用いて、その発現リスクを予測するnomogramを開発し、bootstrap法によるinternal validationを行った。【結果】1062例中、UGT1A1遺伝型はワイルド型(*1/*1)47%, ヘテロ型(*1/*6, *1/*28)42%, ホモ型(*6/*6, *28/*28, *6/*28)11%であった。治療開始3コースにおけるgr3/4の好中球減少は32%に認められ、ワイルド型25%、ヘテロ型35%(ワイルド型に対するOR 1.7; 95%CI, 1.3-2.2)、ホモ型51%(同OR 3.1; 95%CI, 2.0-4.8)であった。1コース目におけるgr3/4の好中球減少の頻度は25%(ワイルド型19%、ヘテロ型26%、ホモ型43%)であったが、2及び3コース目ではいずれの遺伝型でも発現頻度は漸減した。Logistic回帰分析の結果から、レジメン、初回IRI投与量、性、年齢、UGT1A1遺伝型、PS、白血球数、総ビリルビンの8因子に基づき、1コース目における重篤な好中球減少の発現確率を予測するnomogramを開発した。Bootstrap法によるinternal validationを行った結果、c統計量0.7033と良好な予測能が示唆された。【結論】IRI-based regimensによる重篤な副作用を回避するための投与量決定はUGT1A1遺伝型のみではなく、他の因子も併せて総合的に判断すべきであり、我々が開発したnomogramはIRIの適正使用に資すると考えられる。本会では、1320例のデータに基づくnomogramを示すとともに、外部コホートを用いたexternal validationの結果も併せて報告する。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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