演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行胃癌に対する術前化学療法症例の検討

演題番号 : P12-6

[筆頭演者]
根本 洋:1 
[共同演者]
齋藤 充生:1、北村 陽平:1、櫻庭 一馬:1、横溝 和晃:1、梅本 岳宏:1、松原 猛人:1、水上 博喜:1、木川 岳:1、田中 淳一:1

1:昭和大学藤が丘病院 消化器・一般外科

 

【はじめに】ACTS-GCでは、胃癌D2術後のTS-1補助療法の有用性が報告されたが、Stage IIIBには示せなかった。旧規約のStage IIIBの他、当院では治療成績向上のために術前化学療法を行っている。本報告では胃癌取り扱い規約14版改訂後に当科で開始された術前補助療法(NAC)症例を評価した。【対象および方法】症例は2010年3月以降に治療を開始した20例。観察期間83~1152日(中央値 500日)。治療開始年齢は59~79歳で中央値は70.5歳であった。治療前病期(胃癌取り扱い規約第14版)はIIB:IIIA:IIIB:IIIC:IV=2:4:10:3:1であった。IV期の1例は審査腹腔鏡でCY1が確認されたためである。審査腹腔鏡は7例に行った。術前化学療法の種類はTS1/CDDP(SP)療法が16例と最多で、3例がDCS療法、1例はTS1/LNT療法であった。化学療法後は原則、評価を1コース毎に行いPD症例は同レジメを中止し手術とした。SD以上の効果が表れる場合、SP療法ではCDDPの総量 300mg/m2を目安として、DCSは参加臨床試験の割付に従い治療を行うが、手術のタイミングは症例毎に判断した。【結果】20例のうち、現在化学療法中が2例、化学療法のみに方針が変更されるなど離脱症例が4例、切除例は14例であった。切除例のNACのコース数は1~6回で(中央値は3回)、までの期間は43~245日(中央値125日)であった。NACの術前評価ではCR,PRなど効果がみられたのは12例、SD1例、PD1例であった。SDの1例は早期肺癌との重複癌例で、先に肺切除後、DCSを1コース行ったものの、患者の希望があり手術となった。PDの1例は審査腹腔鏡でCY1で、SP療法を開始したもの増大を認め化学療法を1コースで終了し手術となった。手術は全摘10例、幽門側胃切除4例で、全例D2を行った。1例は膵部分切除、1例は肝部分切除を追加した。合併症は肝動脈損傷1例、術後合併症としては膵液瘻2例、リンパ瘻1例、縫合不全1例等であった。癌の遺残はR0:R1:R2=11:2:1であった。術後の病期により5例のダウンステージを確認したが、5例が不変で2例が増悪していた。R2症例は術後TXLを開始した。R0、R1症例の術後補助療法を9例で行った。補助療法未実施理由は、拒否が3例、実施前に再発1例であった。レジメンはTS-1 例、TXL 4例であった。術後再発は3例に認めた。2年生存率は100%で、切除例での死亡は1例のみであった。【総括および考察】未だ術前化学療法の評価は一定ではない。今回はDCSも含めた短期間の観察について報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

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