演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高度進行胃癌に対するDCS療法の治療成績

演題番号 : P12-5

[筆頭演者]
奥村 直樹:1 
[共同演者]
山口 和也:1、棚橋 利行:1、八幡 和憲:1、今井 寿:1、佐々木 義之:1、田中 善宏:1、松橋 延壽:1、野中 健一:1、高橋 孝夫:1、長田 真二:1、吉田 和弘:1

1:岐阜大 腫瘍外科

 

【背景】高度進行胃癌に対しする化学療法として,ドセタキセル,シスプラチン,S-1の3剤併用療法(DCS)が注目されている.当院でDCS療法を施行した進行胃癌患者の中量成績を報告する.【方法】当科でこれまで10人の患者にDCS療法を施行した.2011年9月から導入後の4症例は分割投与法で行い,2012年4月からの6例はJCOGレジメン(ドセタキセル40mg/m2,シスプラチン60mg/m2,S-1 80mg/m2 day1-14の4週サイクル)で施行した.治療効果,切除率,有害事象を検討した.【結果】平均年齢 61.4歳(30-74).男女比6:4であった.いずれも非治癒因子を有するStageIVで非治癒因子数1個が8例,2個が2例で,5例に腹膜播種を認め,5例に3群リンパ節転移を認めた.組織型は分化型4例,低分化型6例であった.治療コース数は,平均3.2コース(1-8)で,1例はG3の下痢のため1コースのみの投与であったが,その他の症例では2コース以上投与可能であった.治療効果は,PR2例,SD7例,PD1例で,奏功率は20%,病勢コントロール率は90%であった.原発巣切除が切除可能であった症例は4例で,2例に根治術が施行できた.切除例4例の組織学的治療効果判定は,grade 1aが2例,grade 1bが1例,grade 2が1例であった.全例2nd lineに移行し, 7例がS1+docetaxel,2例がweekly paclitaxel,1例がS1単剤であった.有害事象として,白血球減少,G2 4例(40%),G3 3例(30%),好中球減少は,G2 3例(30%),G3 3例(30%),血小板数は全例100,000/mm3を下回らなかった.16番リンパ節転移の診断で術前NACとしてDCS2コース後,根治術ができた症例は,術後S1+docetaxel療法を行い18ヶ月無再発生存し,審査腹腔鏡でCY1であったがDCS3コース後CY0となり根治術ができた症例は,S1単剤治療で9ヶ月無再発生存中である.【結語】高度進行胃癌に対してDCS療法を行い,すぐれた治療効果が得られ,R0手術が可能となった症例を経験した.DCS療法は,高度進行胃癌における有効な1次治療となり得ることが示唆された.今後も症例の集積と長期成績のフォローアップが必要である.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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