演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行胃癌に対する術前化学療法としてのDCS療法の検討

演題番号 : P12-4

[筆頭演者]
太田 学:1 
[共同演者]
尾崎 祐介:2、高橋 善明:2、宮崎 真一郎:2、飯野 一郎太:2、藤田 剛:2、菊池 寛利:2、平松 良浩:2、神谷 欣志:2、坂口 孝宣:2、今野 弘之:2

1:浜松医科大学附属病院 腫瘍セ、2:浜松医科大学附属病院 第二外科

 

進行胃癌に対する術前化学療法は術前に行うため、十分量なレジメですぐ全身治療が行える等の有用性がある。種々のレジメが考案されているが十分なエビデンスはない。そこで我々は術前に十分な奏効率が期待されるS-1/CDDP/DOC3剤併用療法(DCS療法) の術前化学療法(NAC)を検討した。DCS療法は第II相試験でも88%の奏効率を認め期待される一方、有害事象も高度であり、Gr.3以上の好中球減少も77%である。今回我々は高度進行胃癌に対しNACとして7例に、DCS療法を行った。DCSレジメはDocetaxel 60mg/m2 D8, CDDP 60mg/m2 D8, S-1 80mg/m2 D1-14を1コースとてNACでは2コースとした。症例は食道浸潤1例、腹膜転移疑い3例。高度リンパ節転移例3例。食道浸潤例は開胸を避けるために、播種疑い例はType 4胃癌であった。効果は4例PR、2例SD、1例PD。有害事象は全例Grade4の好中球減少を認め、熱性好中球減少症も4例に認めた。PD以外の6例は最終化学療法から6週以内に手術を施行。胃全摘3例、幽門側胃切除3例。組織学評価は1a: 3例、1b: 3例で2以上の効果はみとめなかった。合併症は1例膵液瘻を認めた以外は術後3週間以内に退院している。DCS後の化学療法のレジメは再発例も含め議論となるが、術後S1によるadjuvantを基本とし、再発例はタキサン系を使用した。最長28ヶ月観察期間中6例中2例が再発死亡、1例再発生存、3例が無再発生存中である。DCSレジメンはGr.3以上の有害事象を認めるも、有効性が高くNACとしても十分な効果と忍容性を認める。胃切除に伴うQOLの低下、化学療法の認容性の低下を考慮すると術前に十分な治療を行うことは予後の延長とQOLを改善し得る治療法と思われる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

前へ戻る