演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

N2c,N3または鎖骨上窩リンパ節転移を伴うN2bを有する局所進行頭頸部癌に対するTPF療法

演題番号 : P103-2

[筆頭演者]
伊澤 直樹:1 
[共同演者]
小野澤 祐輔:1,2、濱内 諭:1、對馬 隆浩:1、町田 望:1、戸髙 明子:1、山﨑 健太郎:1、福冨 晃:1、小川 洋史:3、福家 智仁:4、飯田 善幸:4、上條 朋之:4、鬼塚 哲郎:4、安井 博史:1、横田 知哉:1

1:静岡県立静岡がんセ 消化器内科、2:静岡県立静岡がんセ 原発不明科、3:静岡県立静岡がんセ 放射線治療科、4:静岡県立静岡がんセ 頭頸部外科

 

【背景】局所進行頭頸部扁平上皮癌(LA-HNSCC)に対して、化学放射線療法(シスプラチンもしくはカルボプラチン+放射線照射;CRT)の前に導入化学療法(ドセタキセル+シスプラチン+5FU;TPF)を行うことにより、生存期間を延長させる可能性が報告されている。ただし、実際は強い毒性などから適応は限定されており、当院では、主に遠隔転移する頻度が高く、予後が不良であるN2c,N3,または鎖骨上窩リンパ節転移を伴うN2bを有する症例に対してTPF導入化学療法を積極的に考慮している。【目的】N2c,N3,または鎖骨上窩リンパ節転移を伴うN2bを有するLA-HNSCCに対するTPF導入化学療法の安全性・有効性について検討する。【方法】2008年4月~2012年5月に当院で治療されたN2c,N3,または鎖骨上窩リンパ節転移を伴うN2bを有する口腔、中・下咽頭、喉頭癌症例を抽出し、TPF導入化学療法後にCRTが計画された13例(TPF-CRT群)と、初回よりCRTが計画された19例(CRT群)を後方視的に解析した。【結果】患者背景では、T因子(進行度)においてTPF-CRT群T1/T2/T3/T4a/T4b(例):0/5/4/3/1、CRT群4/1/2/10/2(p=0.025)であり、N因子ではそれぞれN2b/N2c/N3(例):2/11/0、1/13/5 (p=0.13)と、CRT群に進んだ病期を多く認めた。性別・年齢・PS・原発巣部位には有意差を認めなかった。TPF導入化学療法の完遂割合は85%、奏効割合は50%であった。また、TPF導入化学療法におけるGrade3以上の有害事象は、好中球減少(76.9%)、発熱性好中球減少症(23.1%)、食欲不振(23.1%)、低ナトリウム血症(23.1%)が多く、治療関連死は認めなかった。CRTの完遂割合は、TPF-CRT群77%、CRT群95%であり、CRT後の完全奏効割合はTPF-CRT群69%、CRT群37%であった。観察期間中央値はTPF-CRT群で430日、CRT群で1088日とTPF-CRT群が短く、無増悪生存期間・全生存期間に関しては比較困難であった。CRT後の再発割合はTPF-CRT群で38.5%、CRT群で52.6%であり、TPF- CRT群では遠隔転移/局所再発が30.8%/7.7%、CRT群では21.0%/31.6%であった。【結語】TPF導入化学療法は認容可能であった。TPF導入化学療法の遠隔転移制御や生存への効果に関しては、今後の更なる検討が必要である。

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:化学療法

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