演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

外来常駐薬剤師と医師・看護師の連携 -セツキシマブによる皮膚障害対策を例に-

演題番号 : P102-13

[筆頭演者]
相澤 雄介:1 
[共同演者]
清水 幸宏:1、南 真進:1、須口 由希:2、丸岡 千賀:2、高橋 威洋:3、市川 度:3、曽根原 亘:1

1:防衛医科大学校病院 薬剤部、2:防衛医科大学校病院 看護部、3:防衛医科大学校病院 腫瘍化学療法部

 

【はじめに】医師や看護師との迅速かつ的確な情報共有を目的として、防衛医科大学校病院では、薬剤の混合調製業務を行う薬剤師に加え、2010年10月より腫瘍化学療法部外来化学療法室へ薬剤師を1名常駐配置した。外来常駐薬剤師の業務として、従来の薬剤の説明に加え、有害事象の発現状況の評価と患者への支援も行うようにした。抗EGFRモノクローナル抗体であるセツキシマブ(Cmab)は、有害事象としてざ瘡様皮疹のような皮膚毒性が知られており、予防や治療のために様々な薬剤を用いる。特に軟膏は、塗る部位により種類や期間が異なることが多く患者の十分な理解が重要である。そこで、Cmabの皮膚毒性に関して、外来常駐薬剤師の介入の意義を検討することとした。
【目的】過去のCmabの皮膚障害に対する対応に関する説明方法の変遷と、それぞれの有害事象の発現状況を比較した。
【方法】2010年4月から2012年12月までに外来化学療法室にてCmabを導入した患者について、皮膚毒性に対する医師・看護師・薬剤師の患者指導法をカルテ情報から後ろ向きに検討した。医師のみの対応を行った初期、医師、外来常駐薬剤師の二職種のよる対応を行った中期、医師、外来常駐薬剤師、がん看護認定看護師の三職種による対応を行った後期にわけて、指導法および皮膚毒性の発現状況を比較した。
【結果】対象期間中にCmabを導入したのは34人で、うち32人(94.1%)に皮膚毒性を認めた。初期の対応は、医師が軟膏の塗り方などを患者に直接指導していた。中期では、薬剤師が有害事象の発現状況を評価し、医師診察に薬剤師が立ち会い医師の指示を看護師に的確に伝え、看護師が点滴治療中に再び説明するように変化していた。後期では、がん看護認定看護師が、説明の文字を大きくし家の壁などに貼る人体の図を作成するなどの、患者ごとの工夫が加わるようになった。それぞれの期間での皮疹のグレード2以上の割合は初期・中期・後期で41.7%、44.4%、30.8%であり、減少する傾向を認めた。
【結語】医師・看護師はもとより、薬剤師も患者に直接接することによって、有機的な三職種のチーム連携を行うことは、皮膚毒性への対応が患者に確実に伝わり、皮膚毒性頻度の減少につながっていた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

前へ戻る