演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

インジセトロン錠のIrinotecan関連悪心/早発下痢に対する探索研究:HGCSG0704

演題番号 : P102-6

[筆頭演者]
福島 拓:1 
[共同演者]
小松 嘉人:1、結城 敏志:2、小林 良充:1、江平 宣起:3、岩永 一郎:3、上林 実:3、太宰 昌佳:4、宮城島 拓人:4、曽我部 進:4、工藤 峰生:5、畑中 一映:6、加藤 総介:7、園田 範和:8、坂田 優:9

1:北海道大学病院 腫瘍センター、2:北海道大学病院 消化器内科、3:北見赤十字病院 消化器内科、4:釧路労災病院 消化器内科、5:札幌北楡病院 消化器科、6:市立函館病院 消化器科、7:岩見沢市立総合病院 消化器内科、8:苫小牧日翔病院 内科、9:三沢市立三沢病院

 

背景:塩酸インジセトロンは5HT3受容体拮抗作用に加え、5HT4受容体拮抗作用も示す薬理学的特徴を有している。インジセトロン錠は化学療法誘発性悪心嘔吐に対する予防効果について、オンダンセトロン錠との非劣勢を示し本邦で承認された。基礎実験では、イリノテカン投与時のマウスの便数増加やイヌの結腸運動亢進を有意に抑制したことが報告されている。そこで、我々はインジセトロン錠のイリノテカン誘発性下痢、悪心、嘔吐に対する認容性と有効性をグラニセトロンとの比較で探索的に検討した。方法:本試験は多施設共同の非盲検ランダム化比較試験(HGCSG0704)として計画された。FOLFIRI療法またはIRIS療法(Bevacizumab併用の有無は問わず)を投与された進行大腸がんを対象とした。インジセトロン錠内服群をA群、グラニセトロン静注群をB群とし、主要評価項目を早発下痢発現率と完全嘔吐抑制率とした。副次評価項目として、完全悪心抑制率、無救済療法率、有害事象を検討した。有害事象はCTC-AE v3.0で評価した。結果:2008年5月から2012年7月までで33名が登録され、A群16名、B群17名に割り付けられた。本試験は症例集積が悪かったため中途中止となった。患者背景(A群、B群)は次の通りであった。性別(男/女):10/6、11/7、年齢中央値(範囲):68(55-76)/66(47-78),ECOG PS(0/1): 12/4、14/3。早発下痢発現率はA群18.8%(95%CI -0.2-39.5)、B群35.3%[95%CI 10.7-59.9]で、両群間に差はなかった(p=0.44)。完全嘔吐制御率はA群87.5%、B群88.2%(p=1.00)で、完全悪心制御率と無救済療法率は等しく、A群50.0%、B群41.2%(p=0.73)であった。5HT3受容体拮抗薬による重篤な有害事象は両群ともに認めなかった。結語:インジセトロンはイリノテカンを含む化学療法による悪心・嘔吐に対して安全性および有効性を示した。本検討では少数例の検討のためグラニセトロンとの比較で早発下痢発現率に有意な差は認めなかったが、インジセトロン群の方が発生率は低い傾向にあり、より多数例での検討が望まれる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:支持療法

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