演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ホスアプレピタントによる注射部位反応の軽減

演題番号 : P102-3

[筆頭演者]
小坂 幹子:1 
[共同演者]
竹本 智子:1、田上 八重子:1、吉岡 大樹:2、森 善洋:2、小寺 宏平:3

1:地方独立行政法人長崎市立病院機構長崎市立市民病院 看護部、2:地方独立行政法人長崎市立病院機構長崎市立市民病院 薬剤部、3:地方独立行政法人長崎市立病院機構長崎市立市民病院 産科・婦人科

 

【目的】ホスアプレピタントの副作用の一つに血管痛等の注射部位反応(injection site reactions:以下,ISRs)がある。長崎市立市民病院(以下,当院)産科・婦人科では,ホスアプレピタント150mgを100mLの生理食塩液に溶解して30分かけて点滴静注していたが,注射穿刺部位の疼痛等の症状を訴える患者が多くみられたため,溶解容量を生理食塩液200mL,投与時間を60分に変更した。変更前後におけるISRsの発現状況を後方視的に比較したところ,変更後ではISRsの発現率が有意に低下したので報告する。【方法】2012年4月~2013年2月までの期間に当院でホスアプレピタントを投与した婦人科悪性腫瘍患者を対象とした。ホスアプレピタントの溶解容量/投与時間を100mL/30分で施行した6例16コース(以下,変更前)と200mL/60分で施行した9例20コース(以下,変更後)に分け,ホスアプレピタントの投与開始から終了時までに発現したISRsの状況および必要とした処置を診療録より調査した。さらに,変更前後における制吐効果(悪心,嘔吐,食欲不振)と副作用(便秘,吃逆,AST上昇,ALT上昇,γ-GTP上昇)の発現率を比較した。なお,本研究は当院倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】ホスアプレピタントの投与によって何らかのISRsの発現は,変更前では44%(16コース中7回)にみられたが変更後では5%(20コース中1回)に減少し,両群間に有意差がみられた(p=0.0121,フィッシャーの正確確率検定)。変更前に発現したISRsは,穿刺部位の疼痛の訴えが6回と最も多く,次いで紅斑,腫脹が1回であり,このうち再穿刺を要したのが4回,皮膚科受診によりステロイド軟膏塗布の処置を要したのが1回であった。一方で,変更後では穿刺部位の疼痛の訴えが1回のみであり,再穿刺を要した患者はいなかった。変更前後における制吐効果と副作用の発現率を比較した結果,いずれの項目においても両群間で有意差はなかった。【結論】ホスアプレピタントの溶解容量の増加と投与時間の延長は,本剤の有効性を低下させることなくISRsの軽減に寄与すると考えられる。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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