演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

血清p53抗体検査をどのように癌診療に活かすか?

演題番号 : P101-7

[筆頭演者]
島田 英昭:1 
[共同演者]
谷島 聡:1、大嶋 陽幸:1、名波 竜規:1、伊藤 正朗:1、鷲澤 尚宏:1、船橋 公彦:1、小池 淳一:1、大塚 由一郎:1、緒方 秀昭:1、菊池 由宣:2、金子 弘真:1

1:東邦大学 外科学講座、2:東邦大学大学院 臨床腫瘍学講座

 

【背景と目的】血清p53抗体検査は、抗原抗体反応を利用した分子診断方法であり、早期診断・再発診断・治療効果や予後の予測、などに有用で簡便な血液バイオマーカーである。2007年から食道癌、大腸癌、乳癌に対して保険適応となっている。血液バイオマーカーは、腫瘍の全体像を継時的に把握するのに有用であり、客観的数値で評価できる利点がある。【対象と方法】2007年の保険適応以降5年間に公開されたPUBMED検索論文75編(key word; serum p53antibody and cancer)ならびに自験例から癌診療における有用性を考察する。【結果と考察】乳癌、胃癌、大腸癌、肺癌における血清p53抗体陽性率は、15~30%前後であり、p53遺伝子異常の半数程度を血液検査で検出可能である。既存の分泌型腫瘍マーカーとは全く独立して陽性となり、stage Iにおいても既存の腫瘍マーカーの約2倍程度の陽性率を示す。比較的早期の段階からも陽性症例があることから、早期診断や微小残存腫瘍の診断に有用と思われる。肉眼的治癒切除の補助療法の必要性を判断する指標となりうると思われる。また、評価病変のある場合には、p53経路に依存する抗癌剤か、あるいは依存しない抗癌剤か、を選択する判断材料の一つとなる。血清抗体が治療後に陰性化しない症例では再発リスクが高く、術後補助療法の適応判断に有用である。特に血清p53抗体単独陽性症例においては、抗癌剤あるいは放射線治療中の抗体価をモニタリングすることで治療効果を簡単に把握することが可能と思われる。【結語】固形腫瘍全般に対する血清p53抗体検査法は、治療前陽性症例において、診断・治療の両面で有用であると考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:バイオマーカー

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