演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Irinotecan+プラチナ製剤併用療法の安全性におけるUGT1A1遺伝型の影響に関する検討

演題番号 : P101-5

[筆頭演者]
山本 嘉一郎:1 
[共同演者]
高野 政志:2,10、田畑 務:3、峯岸 裕司:4、横山 琢磨:5、平田 英司:6、池田 剛司:7、紀川 純三:8、山田 耕三:9、森田 智視:10、安藤 雄一:10、杉山 徹:10、大橋 靖雄:10、坂田 優:10

1:近畿大医堺病院 産婦人科、2:防衛医科大 産科婦人科、3:三重大医 産科婦人科、4:日本医科大 呼吸器内科、5:杏林大医 呼吸器内科、6:広島大医 産科婦人科、7:公立那賀病 呼吸器内科、8:鳥取大医 婦人科腫瘍科、9:神奈川県立がんセ 呼吸器内科、10:UGT1A1観察研究グループ

 

【目的】Irinotecan(IRI)はプラチナ製剤(Pt)と併用することにより相乗的な殺細胞効果を示し、各種固形癌に対する治療レジメンとして繁用されている。UGT1A1遺伝子多型検査が臨床応用されるようになって4年以上経過するが、IRI+Pt併用療法におけるUGT1A1遺伝型別の推奨用量や、UGT1A1遺伝型を含む重篤副作用発現の危険因子については明らかではないことから、使用実態下におけるUGT1A1遺伝型とIRI+Pt併用療法の有効性・安全性との関係について検討する前向き観察研究を実施した(NCT01040312)。【対象と方法】UGT1A1遺伝型がヘテロ型(*1/*6, *1/*28)もしくはホモ型(*6/*6, *6/*28, *28/*28)の小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌で、IRI+Pt (CDDP, CBDCA, NDP)併用療法を行う患者を前向きに登録した。2009年10月から2012年3月の期間に125施設から321例が登録された(小細胞肺癌97例, 非小細胞肺癌46例, 子宮頸癌66例, 卵巣癌58例, 胃癌54例)。これらのうち、2012年12月までに調査票が固定された252例を対象に、治療開始から3コースまでの副作用の発現状況等について集計し、遺伝型間の重篤副作用の発現頻度を比較した。【結果】集計対象252例中UGT1A1遺伝型はヘテロ型/ホモ型: 210/42例、男/女: 128/124例、PS 0/1/2: 152/78/22例、小細胞肺癌/非小細胞肺癌/子宮頸癌/卵巣癌/胃癌: 75/39/54/42/42例であった。併用されたPtはCDDP/CBDCA/NDP: 151/49/52例であった。UGT1A1遺伝型別のIRI初回投与量はヘテロ型58.5±11.9mg/m2、ホモ型55.5±13.1mg/m2であった。治療開始3コースにおける遺伝型別gr3/4の副作用の発現頻度(ヘテロ型/ホモ型)は、白血球減少41%/55% [Odds ratio (OR):1.7, 95%CI:0.8-3.4]、好中球減少56%/74% [OR:2.2, 95%CI:1.0-4.7]、血小板減少10%/24% [OR:3.4, 95%CI:1.2-9.6]、下痢9%/17% [OR:2.1、95%CI:0.8-5.8]、血液毒性60%/83% [OR:3.4, 95%CI:1.4-8.1]、非血液毒性21%/31% [OR:1.7, 95%CI:0.8-3.7]であり、いずれの副作用もヘテロ型よりホモ型において高頻度に認められた。1コース目に比し、2及び3コース目では発現頻度は漸減し、いずれのコースにおいてもホモ型で高頻度であった。【結論】Gr3/4の副作用発現頻度はいずれもホモ型で高かったことから、IRI投与量が低いPt併用療法においてもUGT1A1遺伝子多型検査の重要性が示唆された。本会ではlogistic回帰分析による重篤副作用の危険因子についても報告する。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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