演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

放射線治療を行ったStewart-Treves 症候群の2例

演題番号 : P100-11

[筆頭演者]
武本 充広:1 
[共同演者]
河原 道子:2、脇 隆博:3、片山 敬久:3、勝井 邦彰:3、金澤 右:3、山崎 修:4、岩月 啓氏:4

1:姫路赤十字病 放、2:津山中央病 放、3:岡山大 放、4:岡山大 皮膚

 

Stewart-Treves 症候群は慢性リンパ浮腫に続発する脈管肉腫で稀な疾患である。悪性度が高く予後不良で治療方法は未だ確立されていない。岡山大学放射線科にて経験した3例を報告する。

【症例1】70歳代女性で20年前に子宮頸癌にて広汎子宮全摘術施行。術後12年より右下腿に皮疹出現し徐々に増大。岡山大学皮膚科にて脈管肉腫/Stewart-Treves 症候群と診断。右下肢全域に対して4MV X線5mm bolus 前後対向2門照射 2Gy/fr 5f/ws 60Gy/30fr (48Gy-照射野縮小、4MeV 電子線1門照射) 施行後、IL-2静注投与し現在CR継続中。

【症例2】70歳代女性で子宮頸癌にて広汎子宮全摘術後に全骨盤および傍大動脈リンパ節領域へのRT既往あり。その3ヶ月後に両下肢にリンパ浮腫出現、12年後には両下肢のリンパ浮腫は高度になり象皮化した。14年後に右臀部の皮膚の脈管肉腫/Stewart-Treves 症候群と診断。皮膚病変部位に限局して12MeV電子線5mm bolus 1門照射 2Gy/fr 5f/ws 60Gy/30fr施行。病変は軽度縮小した。その後皮膚科にてIL-2静注投与5回施行されていたが、照射終了後約2ヶ月で照射野内に再発あり。ドキタキセル投与開始し3コース施行するも病変再増大しBSC移行となる。

【症例3】50歳代女性で以前より原因不明のリンパ浮腫あり。7年前に下肢のリンパ管静脈吻合術施行。術後より左下腿に皮疹出現し徐々に増大。術後4年に皮膚科受診し、脈管肉腫/Stewart-Treves 症候群と診断。左下肢全域に対して4MV X線10mm bolus 前後対向2門照射 2Gy/fr 5f/ws 60Gy/30fr (50Gy-照射野縮小、4MeV 電子線1門照射) 施行後、初回は放射線治療と併用で2ヶ月ごとにドキタキセル投与中。8コース終了し現在CR継続中。

Stewart-Treves 症候群は1948年に乳癌術後の慢性浮腫を伴った上肢に発生した脈管肉腫として初めて報告された。その多くが乳癌術後や過去に放射線療法を行った患肢の慢性浮腫に続発する。局所療法としては外科的切除・放射線療法、全身療法としてはIL-2やタキサン系をはじめとする抗腫瘍剤投与が行われているが、悪性度が高く予後不良な疾患である。症例数が少なく、いまだ統一したプロトコールが存在しない疾患であり有用な治療方針が示されることが望まれる。我々の今回の経験から、四肢原発のStewart-Treves 症候群では患側肢全域照射が有効であることが示唆される。

キーワード

臓器別:皮膚

手法別:放射線治療

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