演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

稀な後腹膜腫瘍 paragangliomaの1例

演題番号 : P100-7

[筆頭演者]
麻生 暁:1,2 
[共同演者]
隅田 頼信:1、山口 恵梨子:1、畑 佳孝:1、柿ヶ尾 佳奈:1、原口 和大:1、藤森 尚:1、河邉 顕:1、國府島 庸之:1、吉本 剛志:1、福泉 公仁隆:1、原田 直彦:1、中牟田 誠:1、中村 和彦:2、高橋 俊介:3

1:国立病院機構 九州医療センター 消化器科・臨床研究センター、2:九州大学 病態制御内科学、3:九州大学 形態機能病理

 

後腹膜腫瘍は全腫瘍の0.2%と比較的稀であり,更にその中でも後腹膜に発生する paragangliomaは2%程度と極めて稀な腫瘍である。 このため実際臨床の場で遭遇することは少ない。paragangliomaは副腎外の自律神経系の傍神経節細胞に由来した神経内分泌腫瘍であり,腹部領域では大動脈周囲の交感神経節周囲に好発することが多い。しかしながら術前にparagangliomaの確定診断が行える症例は極めて少ない。今回我々は後腹膜に発生したparagangliomaの1 例を経験したので報告する。症例は88歳,男性。2012年水腎症の原因精査目的に施行された腹部CTにて十二指腸下行脚背側,腹部大動脈前面に不均一に造影される35mm大の腫瘤を指摘された。十二指腸下行脚からのスキャンを行ったEUSでは膵頭部とのbeak singは陰性で,内部に嚢胞変性を伴う充実性の低エコー腫瘤として描出された.CT検査上他臓器の悪性腫瘍の存在は否定的であり,画像診断では内分泌腫瘍,間葉系腫瘍(GISTなど)やその他の後腹膜由来の他の腫瘍性病変が鑑別に挙げられたが確定診断は困難であった。方針決定のため超音波内視鏡下穿刺吸引法が施行されparagangliomaと確定診断された。本症例は多数の併存疾患のため積極的な治療が考慮できない状態にあり、現在外来にて14ヶ月経過観察がなされているが腫瘍の増大傾向は認めていない。交感神経系の刺激症状や高血圧などの機能性paragangliomaを疑わせる特異的臨床所見を欠く場合には,画像所見のみで積極的に本疾患を診断するのは困難とされている。稀な腫瘍であるparagangliomaについて画像所見を中心に症例提示を行い,若干の文献的考察を加え報告する。

キーワード

臓器別:その他

手法別:診断

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