演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

リンパ節転移を伴った胃GISTに対し、腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除を施行した1例

演題番号 : P100-5

[筆頭演者]
古瀬 秀明:1 
[共同演者]
木下 淳:1、加治 正英:1、櫻井 健太郎:1、渡辺 徹:1、松井 大輔:1、宮田 隆司:1、寺川 裕史:1、川原 洋平:1、天谷 公司:1、寺田 逸郎:1、山本 精一:1、前田 基一:1、清水 康一:1

1:富山県立中央病院 外科

 

症例は37歳、女性。検診の胃透視にて要精査となり当院消化器内科を紹介受診した。上部消化管内視鏡検査で胃体上部前壁に30mm大の粘膜下腫瘍を認めた。超音波内視鏡検査では、30mm大の内部モザイク状の粘膜下腫瘍とそれに近接する19mmの低エコー腫瘤を認め、EUS-FNABにおいて粘膜下腫瘍は病理学的に胃GISTと診断された。また、腹部CTでは胃体上部前壁と連続する32mm大の粘膜下腫瘍と、それに隣接した、造影早期より濃染される18mm大の腫瘤を認めた。その他、腫大リンパ節や肝転移、腹膜転移を示唆する所見は認めなかった。以上の所見から、胃GISTと隣接する腫瘤性病変に関しては、原発巣からの連続性病変や腹膜転移、リンパ節転移を鑑別診断として考えた。胃GISTに対しては腹腔鏡・内視鏡合同胃切除術(LECS)を行う方針とし、隣接する腫瘤性病変に対しては、まず腹腔鏡による検索を行うこととした。手術所見では、胃体上部前壁に壁外に突出する胃GISTと、それに近接した胃小網内に20mm大の腫瘤を認めた。腹膜播種を疑う所見や、胃壁、胃GISTとの連続性は認めなかった。そのため、リンパ節転移を疑ったが、その他に転移を疑うような腫大リンパ節は指摘しえず、上記腫瘤に対してはpick-up郭清を行うこととした。次いで、胃GISTに対しLECSを施行し腫瘍を摘出した。術後の病理組織所見では、胃壁内の腫瘍は30╳30╳30mm大の結節性腫瘍で、免疫学的にc-kit、CD34強陽性、S-100、desminn陰性であり胃GISTと診断された。また、胃壁外腫瘤は30╳18╳13mmの充実性腫瘍で周辺にリンパ節組織が認められ、腫瘍成分は前述の胃GISTと同様の所見を呈しており胃GISTのリンパ節転移と考えられた。術後経過は良好であり、現在術後6ヶ月で再発の徴候はみられない。胃GISTのリンパ節転移はまれで1.1~10.7%と報告されている。今回われわれは、リンパ節転移を伴う胃GISTに対し、LECS併用の腹腔鏡下手術を施行した症例を経験したので、リンパ節郭清の意義も含め、文献的考察を加えて報告する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:手術療法

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