演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

心臓原発の線維肉腫の一例

演題番号 : P100-2

[筆頭演者]
菊池 郁:1 
[共同演者]
伊藤 智子:2、高橋 一徳:2、菊池 英純:2、島谷 孝司:2、金澤 浩介:2、沼尾 宏:2、畠山 正治:3、柳沼 厳弥:3、黒滝 日出一:4、棟方 正樹:2

1:青森県立中央病院  初期研修医、2:青森県立中央病院 消化器内科、3:青森県立中央病院 心臓血管外科、4:青森県立中央病院 病理部

 

【はじめに】心臓原発の肉腫は極めて稀であり、手術して初めて診断されることが多い。治療は外科切除が基本であり、化学療法の有効性はいまだ明らかになっていない。【症例】症例は32歳男性。平成24年1月前胸部痛、背部圧迫感出現し急病センター受診。造影CTで多量の心嚢液の貯留あり、一部不均一な造影効果を認め、当院心臓血管外科紹介となった。心嚢穿刺ドレナージ施行も、翌日、ドレーンが閉塞し心嚢液の貯留を認め、開胸でのドレーン留置目的で緊急手術となった。心膜切開で、大量の血性心嚢液と右心室前面から左側にかけて脆弱な腫瘍を認めた。癒着が強く急遽体外循環(CPB)を確立し心嚢内腫瘍摘出術を施行した。病理検査では fibrosarcoma (FNCLCC grade 2)、線維肉腫、中悪性度、リンパ節転移なし、遠隔転移なしであった。平成24年2月術後化学療法目的で当科紹介。心毒性のあるADRは危険性が高いため併用せず、IA療法(IFM+ADM)とせず、IFM単剤投与とした。1日3g(60mg/kg)、5日間連日投与を1コースとし21日休薬で1コースとし、全部で8コースを予定した。また2コース毎にCTで評価、検討を行った。経過中、Grade1の食欲不振のほか、Grade3の白血球減少みられたがG-CSF投与により化学療法を継続した。2コース毎のCT評価では残存腫瘍や再発、転移所見認めず、PET-CTで転移病変がないことを確認した。最終的に8コース完遂し、10月からはフォローとした。フォロー5ヶ月目の2013年2月胸痛のため当院救急受診。心タンポナーデ、心臓肉腫の再発として入院となった。腫瘍増大および心不全が進行し、3月逝去された。【結語】今回、病理診断により診断しえた、極めて稀な心臓原発の線維肉腫の一例を経験した。心臓原発の肉腫は予後11ヵ月程度と不良であり、再発死亡症例が多い。今後、効果的な診断方法および予後を大きく改善する様な治療法の開発が望まれる。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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