演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

抗癌剤による消化管粘膜障害と栄養障害のバイオマーカーとしてのDAO活性の検討

演題番号 : P10-6

[筆頭演者]
三好 人正:1 
[共同演者]
宮本 弘志 :1、中村 文香:1、郷司 敬洋:1、矢野 弘美:1、北村 晋志:1、六車 直樹:1、岡久 稔也:1、高山 哲治:1

1:徳島大学病院 消化器内科

 

【目的】抗癌剤による消化管粘膜障害は、癌患者の栄養障害やQOLの低下をもたらし化学療法の大きな障害となっている。しかし、抗癌剤に伴う消化管粘膜障害を客観的に評価する方法は無く、予測も困難である。一方、Diamine Oxidase(DAO)活性は小腸粘膜の変化を鋭敏に反映する指標として注目されている。そこで本研究では、抗癌剤投与患者のDAO活性を測定し、消化管毒性と栄養との関係について検討した。【方法】切除不能進行胃癌のうち、Docetaxel+CDDP+S-1による化学療法を施行した25症例を対象とした。DAO活性の測定は、抗癌剤投与前、中及び休薬期間後に高感度比色法により行った。消化管毒性は、CTCAE V4.0により評価した。栄養の評価には総蛋白とアルブミンを用いた。【結果】全25例中、Grade2以上の食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、口内炎はそれぞれ13、5、8、0例であり、有症状群 :無症状群=19:6であった。DAO活性は抗癌剤の投与により有意に減少し、休薬期間後には有意に増加した。抗癌剤による症状出現時期は、すべて有意なDAO活性の減少後に見られた。有症状群におけるDAO活性は、抗癌剤投与後に有意に低下したが、無症状群では有意な変化を認めなかった。DAO活性が最も減少するday14の減少率(投与前を基準とする)は総蛋白とアルブミンが最も減少するday21の減少率(投与前を基準とする)と有意に相関した。【結論】DAO活性は、抗癌剤による消化管毒性を早期に定量的に表し、DAO活性の変化は栄養の推移と相関する可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:バイオマーカー

前へ戻る