演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

口腔癌におけるNotchの機能的解析

演題番号 : P1-7

[筆頭演者]
青山 謙一:1,2 
[共同演者]
太田 嘉英:1、割田 貴之:2、梶原 景正:2、木村 穣:2

1:東海大 口腔外科学、2:東海大 分子生命科学

 

【目的】Notchは細胞内および細胞間の情報伝達を司る4つのサブタイプ(Notch1-Notch4)を持つ細胞膜タンパク質で、腸の内層など組織が常に更新する部位での細胞運命の調節に関与するとされる。腫瘍領域では、急性リンパ性白血病でNotch1の活性化変異が知られていたが、近年は固形癌においても注目され、頭頸部扁平上皮癌に対してもゲノムDNAの多型解析を用いた研究により、重要なシグナルである可能性が示唆されている。そこで今回は、頭頸部領域で特に口腔扁平上皮癌(OSCC)に注目し、Notchの機能を検討することを目的とする。【方法】1,ゲノムDNAの多型解析:OSCC株(KON、HSC-3、HSC-4、SAS、OSC-20、Ca9-22)および臨床検体100ペア(腫瘍および正常粘膜)に対し、Notch1遺伝子のゲノム多型解析を行った。2,細胞増殖能の解析:6種のOSCC株に対し、Notch阻害剤(gamma-secretase inhibitor:GSI)を投与し、その増殖能の変化を検討した。3,western blotting解析:Notch1とがん関連タンパク質(EGFR、HRAS、 mTOR、p53、 PTEN、 p21)の発現および活性を、コントロール(KD:口唇の繊維芽細胞株)と比較した。また、OSCC株にGSIを投与することによって、同タンパク質群の発現および活性化が変化するかどうかを検討した。【結果】1,臨床検体およびOSCC株のNotch1遺伝子に新たな遺伝子変異を確認した。2,Notchを阻害することにより、細胞増殖能が変化することが示唆された。3,Notchの阻害は、癌関連タンパク質の発現や活性を変化させることが示唆された。【結論】Notchシグナルは、OSCCに対して腫瘍化の機能を持つことが示唆された。今後、in vivoにおいて、さらなる検討をする必要があると思われた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:基礎腫瘍学

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