演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行口腔癌の術前治療の評価におけるFDG-PET/CTの有用性

演題番号 : P1-6

[筆頭演者]
下村 弘幸:1,4 
[共同演者]
笹平 智則:2、山中 康嗣:4、栗原 都:2、今井 裕一郎:1、玉置 盛浩:4、青木 久美子:1、國安 弘基:2、長谷川 正俊:3、桐田 忠昭:1

1:奈良県立医科大学 口腔外科学講座、2:奈良県立医科大学 分子病理学講座、3:奈良県立医科大学 放射線腫瘍医学講座、4:社会医療法人高清会 高井病院 歯科・口腔外科

 

【諸言・目的】 近年、糖代謝機能診断とCTによる形態診断を同一画面で行うFDG-PET/CTは腫瘍の診断や治療戦略において必要不可欠なモダリティとなりつつある。今回、進行口腔癌の術前治療におけるFDG-PET/CTの応用についての検討を行ったので報告する。【対象・方法】 対象は2004年から2012年までに進行口腔扁平上皮癌と診断され、術前治療としてCRTを行い、CRT前後においてFDG-PET/CT検査を施行した48症例である。CRT前後における各原発巣のFDG集積をSUVmaxで評価し、手術摘出標本の病理組織学的所見との関連性について検討した。また免疫組織化学染色を用いて低酸素環境の指標であるHIF-1α、血管新生の指標であるVEGFの発現および腫瘍内微小血管密度(MVD)などの低酸素状態(hypoxia)とFDG集積の関連性について検証した。【結果】 CRT前の平均SUVmax値(Pre-SUV)は11.5で CRT後の平均SUVmax値(Post-SUV)は5.5と術前CRTにより原発巣におけるFDGの取り込みは明らかに減少を認めた(P<0.01)。手術摘出標本における腫瘍消失例(pCR)のPre-SUV(10.1)およびPost-SUV(4.3)は、腫瘍残存例(Non-pCR)のPre-SUV(12.8)、Post-SUV(7.1)と比較しそれぞれ有意に低値であった(P<0.01)。またSUVmaxの減少率ではpCRの平均は55.6%であり、Non-pCRの40.2%より有意に減少率が高かった (P<0.01)。 術前治療開始前の生検切片の免疫組織化学染色では、手術摘出標本におけるNon-pCRはpCRと比較して、HIF-1αやVEGFは有意に高発現であり(P<0.01)、MVDは高値であった(P<0.05)。FDG-PETと免疫組織化学的所見との関連を検討したところ、SUVmaxが亢進している腫瘍組織ではHIF-1α、VEGFの発現は有意に高く(P<0.01)、またMVDも高くなっていた (P<0.05)。【結論】 FDG-PET/CTは治療効果をよく反映しており、また糖代謝活性を反映するFDGの集積は、hypoxiaといったCRTに対する抵抗性と密に関連していることなどから、治療効果判定および術前治療効果の予測において有用であると考えられた。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:診断

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