演題抄録

一般演題(示説)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Nuclear morphometic analysisによる口腔扁平上皮癌の多発リンパ節転移関連因子の検討

演題番号 : P1-2

[筆頭演者]
河野 憲司:1 
[共同演者]
山本 哲彰:1、高橋 喜浩:1

1:大分大学 医学部歯科口腔外科学講座

 

口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節転移は重要な予後因子であり、複数個の転移、被膜外浸潤を伴う転移は生存率の低下につながる。これまでの口腔癌のリンパ節転移における臨床研究は、主に転移の有無と関連する因子の探索を目的としたものが多く、多発転移の関連因子についての研究は少ない。そこで今回、多発リンパ節転移の関連因子を明らかにすることを目的として、nuclear morphometric analysisにより検討を行った。1998年~2009年の間に当科で全頸部郭清術を行った口腔扁平上皮癌pN(+)の72例について1症例あたりの転移リンパ節数を検索したところ、4個までの症例が62例(86%)と大部分を占め、5個を境に症例数は減少するものの、最多16個までの症例を認めた。そこで転移5個以上と4個以下の症例で臨床的背景を比較したところ、5個以上の症例ではやや頬粘膜原発が多かったが転移個数と原発部位に明らかな関連はなく、また転移個数はT分類とも関連しなかった。また組織学的に低分化型あるいは高度の浸潤様式のものほど5個以上の転移症例の比率が高かったが、有意ではなかった。さらに詳細に組織所見を検索したところ、5個以上の転移症例は癌細胞の核異型度が強く、癌細胞間に間隙がみられ細胞間接着が弱い傾向であった。そこで核異型度に注目し、転移5個以上の10例と任意に抽出した転移4個以下の10例について、画像解析ソフトimage-Jを用いて個々の癌細胞の核周囲径と面積を求め、[(核周囲径)x(核周囲径)/核面積]により核異型度を定量化したところ(各症例につき50個の癌細胞を計測)、転移5個以上の症例で有意に核異型度が大きいことがわかった。口腔扁平上皮癌における多発リンパ節転移の予測指標として、癌細胞の核異型度が役に立つ可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:病理

前へ戻る