演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

切除不能大腸癌1次治療におけるペプチドワクチン上乗せ効果探索多施設共同第II相試験

演題番号 : OS3-6

[筆頭演者]
田原 浩:1 
[共同演者]
硲 彰一:2、田中 浩明:3、平川 弘聖:3、奥野 清隆:4、杉浦 史哲:4、吉松 和彦:5、幸田 圭史:6、工藤 明敏:7、山本 達人:8、内山 哲史:9、河岡 徹:10、岡 正朗:2

1:呉共済病 外科、2:山口大院消化器・腫瘍外科学、3:大阪市立大院腫瘍外科、4:近畿大外科、5:東京女子医科大東医療セ外科、6:帝京大ちば総合医療セ外科、7:阿知須共立病外科、8:都志見病外科、9:岩国医療セ医師会病外科、10:宇部興産中央病外科

 

【はじめに】我々は他治療無効大腸癌患者に対して、5種類のHLA-A24拘束性新規ペプチド(3種類のオンコアンチゲン:RNF43 (ring finger protein 43)、TOMM34 (34 kDa translocase of the outer mitochondrial membrane)およびKOC1 (IMP-3; IGF-II mRNA binding protein 3) ならびに 2種類の腫瘍新生血管を標的としたVEGFR1 (vascular endothelial growth factor receptor 1) およびVEGFR2)を用いた第I相試験を施行した。その結果、安全性と免疫原性が確認されたため、進行切除不能大腸癌に対する1次治療へのワクチン上乗せ効果を探索する第II相試験を施行したので今回報告する。なお、本臨床試験はシカゴ大学医学部外科内科教授 中村祐輔先生のご支援により行っている。【方法】文書で同意の得られた化学療法未治療進行切除不能大腸癌を対象とし、 主要評価項目を腫瘍縮小効果 (RR)、副次評価項目をOS、PFSとした。5種類のペプチド各3mg(計15mg)をIFAと混和し、12週間はweekly、以降はbiweeklyに鼠径または腋窩の皮下に投与した。同時に化学療法はmFOLFOX6またはXELOX(bevacizumab併用可)を施行した。全ての症例はHLA-A statusをdouble-blindとして上記の治療を行った。【結果】2009年2月から 2012年11月までに96例が登録され。データ解析は2013年1月31日に行った(追跡期間の中央値は26.5か月)。mFOLFOX6 とXELOXはそれぞれ 93例と3例に施行され、bevacizumabは5例に投与された。主要目的のRRは 61.5% (CR 1, PR 58, SD 33, PD 4)であり、他の臨床試験よりも良好と思われた。最良効果までの期間は驚異的に長く (14weeks; range 8-69) 、ワクチンの遅発性効果を示唆していた。PFSとOSは、それぞれ 8.2mと20.7mであった。HLA genotypeは今後key-openし、総会ではHLA-A*2402 陽性群と陰性群を分けて報告する。【結語】進行切除不能大腸癌1次治療への新規ペプチドワクチンの上乗せは期待できると思われた。有効症例の呈示も含めて報告する。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:臨床試験

前へ戻る