演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

再発肝癌に対する再肝切除の最前線;特に3回目以上再肝切除の妥当性

演題番号 : OS24-5

[筆頭演者]
山下 洋市:1 
[共同演者]
調 憲:1、戸島 剛男:1、吉屋 匠平:1、木村 光一:1、松本 佳大:1、中川原 英和:1、別城 悠城:1、今井 大祐:1、池上 徹:1、吉住 朋晴:1、池田 哲夫:1、前原 喜彦:1

1:九州大学大学院 消化器・総合外科(第二外科)

 

【はじめに】肝細胞癌(HCC)は根治切除後でも68-98%に肝内再発を認める。我々は再発HCCに対しても初回肝切除と同じ適応基準で積極的に手技的に困難とされる再肝切除を行っている。今回は再発HCCに対する再肝切除(特に3回目以上肝切除)の妥当性を検証する。【対象と方法】1989年から2011年までの23年間に試行されたHCCに対する肝切除1000例を対象とした。1000例の肝切除を3群(初回肝切除群;791例、再肝切除群;163例、3回目以上群;46例)に分けて、患者背景因子(年齢、肝機能など)、手術成績(合併症率、在院日数など)、切除後予後(累積生存率、累積無再発生存率など)を統計学的に比較した。【結果】患者背景因子では、年齢(65歳、68歳、71歳;p<0.0001)、T-bil値(0.8 mg/dl、0.7 mg/dl、0.7 mg/dl;p=0.0009)、Alb値(3.9 g/dl、4.0 g/dl、4.0 g/dl;p=0.0020)に有意差を認めた。手術成績では、手術時間(225分、232分、267分;p=0.0147)、切除重量(152 g、56 g、47 g;p<0.0001)、切除断端距離(4.6 mm、3.1 mm、2.4 mm;p=0.0013)に有意差を認めたが、在院死率(1.4%、1.2%、0%;p=0.7177)、合併症率(31%、26%、30%;p=0.4237)、術後在院日数(20日、17日、16日;p=0.1897)に有意差を認めなかった。切除後累積生存率は3群間で有意差がないものの(5年:67%、60%、43%;p=0.1913)、切除後累積無再発差依存率は3回目以上群で有意に不良であった(5年:37%、29%、18%;p=0.0169)。【まとめ】再発HCCに対する3回目以上肝切除は、初回肝切除・再肝切除と比較してもその安全性や切除後累積生存率も遜色なく、妥当な治療と考えられた。しかし、3回目以上肝切除群における高率な再発が問題であり、その対策が急務であると考える。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:手術療法

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