演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

JCOG主導での骨・軟部腫瘍治療薬の開発

演題番号 : OS23-2

[筆頭演者]
田仲 和宏:1 
[共同演者]
平賀 博明:2、中馬 広一:3、川井 章:3、森岡 秀夫:4、松峯 昭彦:5、戸口田 淳也:6、荒木 信人:7、尾崎 敏文:8、松延 知哉:9、井須 和男:2、福田 治彦:10、岩本 幸英:9

1:大分大医整形・人工関節学、2:北海道がんセ整形、3:国立がん研究セ整形、4:慶応大整形、5:三重大整形、6:京都大再生研、7:大阪成人病セ整形、8:岡山大整形、9:九州大整形、10:国立がん研究セ多施設臨床試験支援セ

 

骨軟部腫瘍は稀少がんであり、新規治療の開発には多施設共同試験が必須である。Japan Clinical Oncology Group (JCOG)は、全国約190医療機関より約590の診療科が所属する我が国最大のがん治療多施設共同研究グループであり、がんに対する標準治療の確立と進歩を目的とし、現在専門領域別の16グループが活動している。JCOG骨軟部腫瘍グループは全国26の整形外科施設により2002年に設立された。2004年にグループ最初の臨床試験である「高悪性度非円形細胞軟部肉腫に対するIfosfamide +Adriamycinによる術前術後補助化学療法の第II相臨床試験(JCOG0304)」を開始した。2008年までに72例の登録を終了し、2011年に主解析を行ったが、その成績は予想を上回る良好なものであり、グループではこの対象における標準治療と考えている。続いて原発性悪性骨腫瘍で最も頻度の高い骨肉腫に対し、「骨肉腫術後補助化学療法におけるIfosfamide併用の効果に関するランダム化比較試験(JCOG0905)」を実施している。グループ最初の第III相試験であり、2010年より登録を開始、現在症例集積中である。さらにグループでは、JCOG0304の後継研究として、軟部肉腫に対するGemcitabine+Docetaxelによる術前術後補助化学療法のランダム化第II/III相試験を計画中である。いずれも原発巣の切除可能例を対象とした試験であるが、骨軟部腫瘍グループは主に整形外科医により構成されているため、手術と併用した補助化学療法の治療開発を中心にすえている。一方、20 年以上も新規薬剤の導入が無かった骨軟部腫瘍に対し、近年分子標的治療薬を含めた4種の新規薬剤の治験が行われており、その内Pazopanibはすでに保険収載されている。これらはすべて進行例が対象の企業主導治験であり、現時点ではJCOG試験とその対象において棲み分けがなされている状態である。将来的には骨軟部腫瘍グループにおいても、これら新規薬剤や適応外薬を含めた幅広い治療開発を行っていきたいと考えている。

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