演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

消化管の閉塞、穿孔、出血

演題番号 : OS20-6

[筆頭演者]
細川 歩:1 
[共同演者]
吉田 啓紀:1、植田 亮:1、金 辰彦:1、三原 弘:1、安藤 孝将:1、藤浪 斗:1、梶浦 新也:1、西川 潤:1、小川 浩平:2、杉山 敏郎:1

1:富山大学附属病院 第三内科、2:厚生連高岡病院

 

がんの進行やがんの治療に関連する原因により緊急的な対応がせまられる病態は、oncologic emergencyと呼ばれており、適切な早期診断、迅速な治療が必要とされている。Oncologic emergencyは、腫瘍随伴症候群など代謝性要因、発熱性好中球減少などの血液学的要因、腫瘍の圧迫や閉塞など構造的な要因、化学療法などの毒性に関連する要因に分類されている。消化管閉塞、穿孔、出血は構造的な要因に含まれているが、がんの進行度や臓器の違いにより多様な病態を呈する。一般に、消化管出血の場合は、内視鏡的止血術が第一選択であり、止血困難な場合には、interventional radiology(IVR)を用いた止血や手術療法が行われている。消化管穿孔は腹膜炎など重篤な合併症を併発するため、緊急手術の適応である。消化管閉塞に対しては、イレウス管による減圧、消化管ステント留置術やバイパス手術等が行われている。消化管閉塞、穿孔、出血は様々な病態を呈することもあり、エビデンスにより確立された治療法に乏しく、日常診療では個々の症例について全身状態、併存疾患や予後などを考慮しながら治療方針を決定しているのが現状と思われる。また、近年の分子標的薬にはその作用機序から消化管穿孔や出血を有害事象として有するものもあり、薬剤の毒性を把握しておく必要がある。本シンポジウムでは消化管がんを中心に、内科の立場から消化管閉塞、穿孔、出血に対する対応について概説する。

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