演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌癌性DICに対する化学療法の効果に関する検討

演題番号 : OS20-5

[筆頭演者]
武藤 理:1 
[共同演者]
大内 慎一郎:2、小棚木 圭:2、佐藤 公彦:2、吉楽 拓哉:2、岩崎 渉:2、澤田 俊哉:2、吉川 雅輝:2、小棚木 均:2

1:秋田赤十字病院 腫瘍内科、2:秋田赤十字病院 外科

 

[目的]播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulopathy: DIC)は、基礎疾患の存在下に全身性持続性の著しい凝固活性化をきたし細小血管内に微小血栓が多発する重篤な病態であり、oncologic emergenciesの一つでもある。固形がんのうちでは胃癌に合併することが多く予後不良と言われている。今回我々は胃癌癌性DIC症例における治療効果について検討した。[方法]秋田赤十字病院において2009年から2012年まで治療施行した胃癌癌性DIC症例を後方視的に検討。[結果]胃癌癌性DICと診断された患者数は7名、内1名は経過中計2回癌性DICとなり治療例は計8例。また2例で初診時Trousseau症候群を合併していた。性別は男性/女性=2/5、平均年齢57歳(30代3名、70代3名、80代1名)、肉眼型はIIc=1例, 1型=1例, 3型=1例, 4型=4例, 組織型はpor/sig/tub+por=4/2/1例、全例ステージIVであった。ステージIV因子としてはN因子=4例、P因子=3例、H因子=1例、骨転移あり/なし=5/2例。癌性DIC改善のため全例に化学療法を施行した。治療ラインは1次/2次/3次治療 =5/2/1例、治療レジメンは S-1+CDDP=1例, S-1+DTX=1例, LV+5-FU=4例, LV+5-FU+CDDP=1例, LV+5-FU+DTX+CDDP=1例。DIC治療として蛋白分解酵素阻害剤併用:4例, 血小板輸血:2例、へパリン併用:2例であった。治療効果は8例中7例(88%)でDICから離脱しえた。1次治療5例中4例、2次治療2例中2例、3次治療1例中1例と各治療ラインのいずれにおいても効果を認めた。奏効した7例中6例ではDICの再燃を認めていない。効果のなかった1例はLV+5-FU 開始5日目に原病死。治療関連死は認めなかった。DIC診断日からからの生存期間中央値は249日(6~631日)であった。[結語] Oncologic emergenciesの一つである胃癌癌性DICに対して化学療法を行うことによりDIC離脱、予後の改善を見込める症例が多く存在する。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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