演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Stage III, IV上顎歯肉・硬口蓋癌に対する逆行性超選択的動注化学放射線療法

演題番号 : OS16-5

[筆頭演者]
光藤 健司:1 
[共同演者]
小泉 敏之:2、藤内 祝:1

1:横浜市立大学大学院医学研究科 顎顔面口腔機能制御学、2:東京医科大学医学部口腔外科学講座

 

【目的】進行口腔癌に対する治療は手術が中心となる集学的治療となるが、術後の機能障害が極めて大きいことから原発部位の手術回避が可能となる治療法が求められる。われわれは手術と同等以上の根治性を目指し、逆行性超選択的動注化学放射線療法(以下動注CCRT)を開発してきた。この方法は放射線療法と超選択的動注化学療法との連日の同時併用が可能となることから高い抗腫瘍効果が得られ、また安全性の高い方法である。今回われわれは,stage III, IV上顎歯肉・硬口蓋癌の一次症例に対して根治的動注CCRTを施行し,治療効果について検討した。【方法】対象は2006年5月から2012年9月まで根治的動注CCRTを施行したstage III, IV上顎歯肉・硬口蓋扁平上皮癌の一次症例23例である。治療方法は浅側頭動脈、後頭動脈より逆行性に腫瘍の栄養動脈に動注カテーテルを留置し、動注CCRTを6週間 (docetaxel: total 60 mg/m2, cisplatin: total 150 mg/m2,RT: total 60 Gy)施行した。【結果】治療終了4週間後に画像検索および原発部位の生検にて治療効果判定を行ったところ、CRが19例(82.6%)、腫瘍残存が4例(17.4%)であった。CR 19症例については、経過観察中に1例の局所再発を認め、局所制御率は78.3%であった。全23例中生存は16例(69.6%)、死亡は7例(原発非制御4例、頸部非制御2例、肺転移1例)であった。【結論】上顎歯肉・硬口蓋癌に対する手術療法は術後の構音障害、嚥下障害、発音障害などの機能障害および整容的な障害を引き起こす。動注CCRTは局所進行癌であっても原発部位の手術回避が可能となり、有用な治療法である。

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