演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

抗EGFR抗体投与に伴う皮膚障害対策 ~チーム医療の中のCDTM~

演題番号 : OS14-4

[筆頭演者]
湊川 紘子:1 

1:聖マリアンナ医大病薬

 

大腸癌患者において,抗EGFR(Epidermal growth factor receptor; EGFR)抗体薬投与に伴う皮膚障害は高頻度に出現し,患者のQOLが損なわれる大きな要因となっている.当院腫瘍センターでは,テトラサイクリン系抗生物質の内服やステロイド外用剤の予防投与により皮膚障害が軽減された試験 (STEPP trial)1) などをもとに,医師・薬剤師・看護師の多職種から構成されたチームを発足し皮膚障害の予防・対策に力を入れている.各職種の役割を明確にするため,当院腫瘍センター独自の皮膚障害対策プロトコール(手順書)を作成し運用している.その中で,薬剤師によるCDTMの概念を取り入れ実践している.手順書にCDTMを取り入れることで,薬剤師が詳細な皮膚障害に対する薬物療法のマネジメントを行い,各職種の業務効率と患者QOLの向上が得られると考えた.CDTMを取り入れた皮膚障害対策の手順書には,各職種の役割と,副作用の評価方法,および皮膚障害の予防と治療について明記した.具体的な流れは,薬剤師が医師の診察前に患者と面談し,副作用の評価と皮膚障害対策のための処方を行い,その後医師が副作用の評価と処方の確認,看護師が副作用の評価とセルフケア指導を行っている.手順書の運用は2012年の10月より開始している.CDTMを継続する上で,副作用評価の統一と治療経過の共有が重要であると考え,手順書の運用開始後より,3職種合同のミーティングを定期的に開催している.またCDTMを取り入れた手順書の効果を評価するために,現在臨床試験を行っている.薬剤師がCDTMを行うためには,CDTMが独立するのではなく,チーム医療における位置付けと,多職種との連携方法を明確化することが重要である.そのために,薬剤師がリーダーシップを発揮し,プロトコールを作成する過程で多職種のコンセンサスを得る必要がある.また実際にCDTMを運用するだけでなく,その評価とプロトコールの見直しを定期的に行っていくことが重要であると考える. 1)Mario E et al.J Clin Oncol 28:1351-1357: 2010

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