演題抄録

臓器別シンポジウム

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

化学療法の開始・継続・変更・中止の意思決定支援

演題番号 : OS1-2

[筆頭演者]
花出 正美:1 

1:がん研究会有明病院

 

 医療における意思決定は、医療者と患者・家族とが情報共有し、コミュニケーションを通して、どのような医療・ケアをするかに関する合意形成するプロセスであり、医療者間の合意形成と患者‐家族‐医療者間の合意形成という要素がある。

◆看護師の責務としての意思決定支援
 「医療法」において、患者に対して適切な説明を行って理解を得るよう努めることは、医師のみならず、看護師の責務として位置づけられている。また、「看護者の倫理綱領」において、患者の知る権利および自己決定の権利を尊重しその権利を擁護することが位置づけられており、看護師は、患者の判断や選択がその時その人にとって最良のものとなるよう支援する責務をもつ。

◆患者が直面するがん化学療法に関する意思決定
 がん罹患、進行がん、再発・転移、またPD(progressive disease)の診断というようなBad Newsや医療の不確実性・限界などを伝えられ、危機的かつ不確かな状況において、がん患者は、化学療法の開始・継続・変更・中止、さらには治療・療養の場の選択や事実を誰とわかちあうかなど、さまざまな意思決定に直面している。

◆がん化学療法を受ける患者の意思決定を支援する看護師に必要なこと
・知識:化学療法適応の原則、化学療法の目的、各がん種に対する化学療法の有効性、化学療法の効果判定基準、化学療法レジメンの概要、副作用マネジメント、化学療法以外の治療法、症状マネジメント、社会資源など。
・技術:医療者間の合意形成のためのコミュニケーション、患者‐家族‐医療者間の合意形成のためのコミュニケーション(患者‐家族の思い・考えを引き出す、意思決定に必要な情報を取捨選択して提供する、患者による意思表明の重要性を伝える、不安をやわらげるなど)、セルフケア教育支援など
・態度:看護師自身の見解を自覚しておく、患者の思い・考えを尊重する、患者の力に信頼を寄せるなど。

 本シンポジウムでは、化学療法の開始・継続・変更・中止の意思決定支援の実際のケースを例にあげながら、議論を深めていきたい。

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