演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性肝癌の血管新生と化学療法の効果

演題番号 : O99-4

[筆頭演者]
岡本 廣挙:1,2 
[共同演者]
若菜 弘幸:1,2、森 義之:2、飯野 弥:2、藤井 秀樹:2

1:都留市立病院 外科、2:山梨大、医、消化器乳腺内分泌外科

 

【背景】血管新生Angiogenesisは、癌の浸潤Invasion、転移Metastasisの一過程と考えられておりその成立において重要な働きをしている。大腸癌再発、肝転移に対しての化学療法の進歩は著しく、その効果とともに肝転移巣切除の可能性も増している。以前より我々は、転移性肝癌の化学療法の効果と造影CTで腫瘍辺縁のRing-enhancement(R-E)の相関を報告してきた。【目的】今回我々は、化学療法を行い奏功した大腸癌肝転移症例で、切除症例を用いて、腫瘍辺縁の微小循環を病理組織学的に検討を加えた。【方法】大腸癌肝転移症例30例(平均年齢:62歳、男女比、3:2)を対象とした。化学療法は、主にFOLFOX, FOLFILIを用い、治療効果は、RECISTガイドラインに則して行った。腫瘍のR-Eは、造影CTと血管造影で評価し、切除標本を病理組織学的にCD34で免疫染色し腫瘍血管新生を検討した。【結果】全体でCR:1例、PR:17例、SD:8例、PD:4例であり、R-E(+)の群22例、R-E(-)の群8例であった。R-E(+)では、奏効率:82%(18/22)、R-E(-)では、奏効率:25%(2/8)でR-E(+)群の奏効率が優位に高かった。病理組織学的には、腫瘍辺縁の類洞拡張を認めると伴にCD34で染色される微小血管の増加を認めた。【考察】大腸癌肝転移症例で血管新生能を有しているものがCT上R-Eとして描出され、化学療法への効果が良好であった。血管新生能を有する癌は、転移しやすいと考えられているが、drug deliveryの観点からは、抗腫瘍効果を期待できると考えられる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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