演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行・再発大腸癌に対する抗EGFR抗体薬投与の実際

演題番号 : O99-1

[筆頭演者]
松山 歩:1 
[共同演者]
吉永 敬士:1、中島 雄一郎:1、武石 一樹:1、辻田 英司:1、濱武 基陽:1、前田 貴司:1、筒井 信一:1、松田 裕之:1、石田 照佳:1

1:広島赤十字・原爆病院 外科

 

【背景】進行・再発大腸癌に対する化学療法は,FOLFOXやFOLFIRI等の新しい組み合わせによる治療法,分子標的薬である抗VEGF抗体薬や抗EGFR抗体薬の登場により,この10年で飛躍的に治療成績が向上している.本邦では,2008年9月からcetuximabが,2010年6月からpanitumumabが承認となり,現在では日常診療で広く用いられている.【目的】当院で抗EGFR抗体薬治療を施行した進行・再発大腸癌症例について,その有効性と安全性を後方視的に検証した.【対象・方法】2013年1月までに抗EGFR抗体薬を投与された進行・再発大腸癌50例.有効性についてはRECISTに準じた臨床的効果判定,安全性についてはCACAE v4.0-JCOGによる評価を行った.【結果】背景因子では,平均年齢 64.3歳,男性:女性=30:20例,平均観察期間 804日,進行:再発=24:26例,治療対象臓器 肝 33例/肺 21例の順で多く,PS2以上が5例であった.cetuximabを33例に,panitumumabを25例に投与した.40例においてbevacizumabの投与歴があった.【結果】1次/2次/3次/4次治療以降,それぞれにおける症例数は,10/13/23/12例であった.それぞれのlineにおけるFOLFOXやFOLFIRI等のcombination治療の併用は,9(90.0)/10(76.9)/11(47.8)/5例(41.7%)と高次治療になるほど併用薬の減少を認めた.無増悪生存期間中央値は,4.4/3.4/3.0/4.4ヶ月であったが,全生存期間中央値(MST)は,NR/28.4/35.2/28.2ヶ月であった.また,bevacizumabの非投与群のMSTが17.9ヶ月であるのに対して,投与群では35.2ヶ月と予後の延長を認めた.grade3以上の有害事象では,血液毒性は認めておらず,非血液毒性として爪囲炎とざ瘡様皮膚炎をそれぞれ3例(6.0%)に認めた.【まとめ】1.進行・再発大腸癌に対する抗EGFR抗体薬は,化学療法のどの過程においても予後の延長が期待できる.2.抗VEGF抗体薬と抗EGFR抗体薬の両薬を投与された群において予後の延長が確認された.3.皮膚症状をコントロールすることにより安全に治療継続が可能であった.【結語】抗EGFR抗体薬治療は,進行・再発大腸癌の化学療法において,安全かつ有効な薬剤である.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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