演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

S-1補助化学療法後に発症した胃癌再発例の検討

演題番号 : O97-5

[筆頭演者]
戎井 力:1 
[共同演者]
岡田 一幸:1、和田 佑馬:1、加藤 亮:1、牧野 俊一郎:1、武岡 奉均:1、柳沢 哲:1、岡村 修:1、福地 成晃:1、村田 幸平:1、横内 秀起:1、衣田 誠克:1

1:市立吹田市民病院 外科

 

【はじめに】2007年に報告されたACT-GCの結果、StageII-III胃癌に対するS-1の術後補助化学療法の有用性が明らかとなった。今回、S-1補助化学療法治療中または完遂後に再発した症例について臨床病理学的検討を加えたので報告する。【対象】対象は2008年1月から2012年12月まで、根治手術が施行され、f-StageII/IIIと診断された57症例である。S-1単剤治療は術後6週間以内に開始され1年間の内服としたが、副作用が発症した場合は減量、休薬、中止などの処置をとった。【結果】57例中37例(65%) にS-1単剤治療が施行された。一方、S-1単剤治療を実施しなかった20例の内訳は2例がUFTを1年間内服、1例がDS療法を施行で、残りの17例は補助治療なしで経過観察された。S-1内服をしなかった理由としては、希望なし7例、高齢や腎機能低下などの基礎疾患あり7例、転院または転居1例、その他2例であった。S-1内服37例の平均年齢は66.3歳(39-82歳)、性別は男/女:29/8、進行度はStageII/IIIA/IIIB:17/11/9例(胃癌取扱い規約第13版)であった。S-1の内服状況は完遂例20例、中止例13例(副作用によるもの9例、内服中の再発2例、その他2例)、無再発継続例4例であった。このうち10例(27%)に再発を認め、再発率はII 12%(2/17)、IIIA 36%(4/11)、IIIB 44%(4/9)であった。3例(II/IIIA/IIIB:1/1/1)はS-1完遂後に再発(腹膜2例、LN1例)し、内服終了後からの期間は平均5.3M(3-8M)であった。2例はS-1内服中に再発(LN1例、肺/LN1例)したが、全例StageIIIBであった。残りの5例(II/IIIA/IIIB:1/2/2)は副作用のためにS-1が中止となった後に再発した。術後から再発(腹膜1例、肝/LN1例、腹膜/肝/LN1例、副腎/LN/1例、骨/腹膜1例)までの期間は平均25.2M(7,8,18,45,48M)であったが、中止後数カ月以内に再発する例と数年後に再発する例の2峰性分布を示した。また、副作用によりS-1中止となった9例中5例(56%)に再発が認められた。病理組織では肉眼型1/2/3/4:0/1/8/1例、進達度MP/SS/SE/SI:1/1/7/1例、LはN転移N0/N1/N2:1/5/4例、組織型tub1/tub2/por1/por2/sig/muc:1/1/3/3/1/1例で、3型(80%)、SE以深(80%)、LN転移あり(90%)、未分化型(80%)などの特徴がみられた。予後は4例が死亡し、S-1完遂例が2例、S-1中止後早期再発例が2例であった。【結語】StageIII症例やS-1内服中止例の再発例は高い傾向にあり、新たな補助化学療法の開発が必要と考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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