演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

stageIII胃癌に対する術前TS-1+DOC療法(NAC-DS)の検討

演題番号 : O96-3

[筆頭演者]
小坂 隆司:1 
[共同演者]
秋山 浩利:1、牧野 洋知:1、木村 準:2、高川 亮:1、小野 秀高:2、國崎 主税:2、遠藤 格:1

1:横浜市立大学大学院 医学研究科 消化器・腫瘍外科学、2:横浜市立大学付属市民総合医療センター

 

背景:進行胃癌に対する術前補助化学療法(NAC)の方法・適応を標準化すべくいくつかの臨床試験が進行中であるが, 至適レジメンは未確立の状況である。目的:stageIII胃癌症例に対するS-1+DOCによる外来NAC療法(NAC-DS: S-1 80mg/m2 d1-7, 15-21 + DOC 40mg/m2 d1, 15)の短期成績を明らかにすること。方法:2011年4月から2011年12月に, 診断的腹腔鏡を施行してP0, CY0を確認したstageIII胃癌に対しNAC-DSを2コース施行したのちに胃切除を行った11例についての短期成績と奏功度を検討した。なお、本研究は単施設後ろ向き臨床集積研究として当施設倫理委員会の承認を受けている。結果:患者11例の平均年齢は65.5歳。3例は75歳以上であった。男性9例, 女性2例。腫瘍出血により1例が0.5コースで中止となったが10例は2コース完遂した。Grade4の有害事象は認めず, Grade3の好中球減少を2例, 下痢を1例, Grade2の食欲不振を4例, 下痢を1例, 皮膚炎を2例, 味覚障害を1例に認めた。Grade3の下痢を認めた1例はTS-1, DOCともに80%doseに減量し治療を継続し得た。いずれの有害事象も外来通院で対応可能であった。NAC施行後の奏功度はCR:1例(9.1%), PR:3例(27.3%), SD or nonCR-nonPD:7例(63.6%), PD:0例であり、全11例で根治切除が可能であった。病理組織学的効果判定ではGrade0:1例(9.1%), Grade1a:7例(63.6%), Grade2:2例(18.2%), Grade3:1例(9.1%)であった。Clavien-Dindo GradeIII以上の術後合併症はなく、GradeIIのminor leakage:1例, GradeIIの膵液瘻:1例, GradeIの表層SSI:1例に認めた。術後在院日数の中央値は13日(11-34日)であった。病理所見でN(+)であった4例に術後補助化学療法を勧め, そのうち承諾を得た2例に対しTS-1内服1年間の補助化学療法を施行中である。術後平均観察期間は6ヶ月と短いものの, 現在のところ再発例は認めていない。結論:NAC-DS療法は忍容性には優れるものの, 組織学的効果については他のレジメンと前向きに比較・検討する必要があると考えられる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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