演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

エルロチニブによる皮膚障害に対するマネジメントの現状

演題番号 : O95-1

[筆頭演者]
山田 里美:1 
[共同演者]
深谷 陽子:1、加藤 早苗:1、安藤 雄一:2

1:名古屋大学医学部附属病院 看護部、2:名古屋大学医学部附属病院 化学療法部

 

【目的】エルロチニブによる皮膚障害の発現状況と対処の現状を把握して、多職種チーム医療による皮膚障害マネジメントの示唆を得る。【方法】2012年4月~2013年3月に名大病院呼吸器内科病棟(肺癌)と外来化学療法室(膵癌)においてエルロチニブを投与された患者17名を対象に、診療録より抽出した臨床的背景と皮膚障害の状況を後ろ向きに解析。膵癌はゲムシタビンを併用投与。【結果】肺癌(L)6名、膵癌(P)11名。年齢(中央値):65歳(44歳~80歳)。投与中止:13名(L3名、P10名)、継続中4名(L3名、P1名)。皮膚障害発現:15名(L4名、P11名)。皮膚障害の発現時期(中央値):皮疹6日(5日~15日)。最大Gradeは、G0:2名(L)、G1:8名(L3名、P5名)、G2:7名(L1名、P6名)。皮膚障害の観察頻度(カルテ記載日/観察可能日):L(看護師39%、薬剤師10%、医師19%)、P(看護師96%、薬剤師0%、医師32%)。CTCAEに基づくGrade評価の記載:L(看護師11.1%、薬剤師2.3%、医師1.7%)、P(看護師54.8%、薬剤師0%、医師1.6%)。スキンケアの初回指導は、投与開始前11名(P)、症状出現時3名(L)、いずれも薬剤師が実施。継続的な指導は11名(P)、いずれも看護師が実施。保湿剤の処方は、事前処方0名、症状出現前1名(P)、症状出現後5名(L3名、P2名)。ステイロイド剤の処方は、症状出現時13名(L2名、P11名)。【考察】エルロチニブの皮膚障害における看護師の観察頻度とGrade評価記載は、病棟(L)より外来化学療法室(P)が高かった。Grade評価は投与量減量や休薬の決定に重要となるが、職種にかかわらず評価の記載が少なかった。スキンケア指導は、膵癌は全例に投与前及び継続的な指導が実施されていた。肺癌は症状出現時のみの指導であった。皮膚障害の予防にはスキンケアが推奨されるが患者指導は統一されていなかった。保湿剤の処方事例は少なく、処方時期も統一されていなかった。エルロチニブは複数の診療科、部門で投与されるため、皮膚障害のマネジメントを院内で標準化することが、多職種・多部門によるチーム医療には必須である。標準化したマネジメントツールを作成し、投与早期から継続的に介入する仕組みを構築することが課題である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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