演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

cStageII/III食道癌に対する術前補助化学療法:FP,DCFのcStage別の再発に注目して

演題番号 : O93-1

[筆頭演者]
片田 夏也:1 
[共同演者]
山下 継史:1、森谷 宏光:1、細田 桂:1、三重野 浩朗:1、菊地 史郎:1、渡邊 昌彦:1、堅田 親利:2、樋口 勝彦:2、田辺 聡:2、小泉 和三郎:2、小森 承子:3、菅原 充広:4

1:北里大学 外科、2:北里大学 消化器内科、3:北里大学 放射線治療科、4:北里大学 薬剤部

 

cStageII/III食道癌に対する術前補助化学療法(NAC)としてFP療法に代わりDCF療法がその高い抗腫瘍効果から注目されつつある.【目的】cStageII/III食道扁平上皮癌に対してNACを施行した症例の治療成績についてcStage別の再発に注目し,FPと比較したDCFの有効性を明らかにする.【方法】cStageII/III(UICC6th.ed. cT4を除く) 食道扁平上皮癌79症例を前期FP群41例と後期DCF群38例に分けて解析した.(1)FP群:cStageII/III=22/19,cT1/T2/T3=6/7/28,cN0/N1=15/26.レジメンはJCOG9907に準じ5FU;800mg/m2(day1-5),Cisplatin;80mg/m2(day1) 3週間毎. (2)DCF群:cStageII/III=20/18,cT1/T2/T3=2/11/25,N0/N1=11/27.両群の背景に有意差なし. Docetaxel 70-75 mg/m2(day1),Cisplatin 70-75 mg/m2 (day1),5FU 750 mg/m2(day1-5)3週間毎. 観察期間中央値はFP:3年1月(分布:3-58月),DCF:1年6月(4-32月).【結果】完遂率はFP:29/41(71%), DCF:35/38(92%)とDCFが有意に高かった(p=0.016). NAC後の治療経過はFP群のうち3例がCRT,38例が手術(R0/R1/R2/試験開胸=33/2/0/3),DCF群のうち8例がCRT,30例が手術(24/2/3/1)となった.R0手術率はFP:87%, DCF: 80%. cStageII/III全体でRO手術例の1年Overall Survival(FP/DCF)は92/100%(NS). 1年Progression Free Survival(PFS, FP/DCF)は63/91% (p=0.006).FPにおけるR0手術後の再発は18/33(55%)。FPのcStage別の再発ではcStageIIBで14%と低く、cStageIIBの6/7例は表在癌(cT1,N1)で全例にR0手術が可能であった。cStageIIAの3/15例がR2手術となり、残る12例にR0手術を施行したが7/12例がpN1で再発は75%であった。cStageIIIの19例のうち3例がCRT(うち2例はPD), 2例がR1手術となり、残る14例にR0手術を施行したが、13/14例がpN1で再発は64%であった。一方、DCFにおける R0手術後の再発は2/24(8%, cStage IIA/IIB/III=0%/0%/22%)と現時点ではcStageIIIのみで再発を認めた。【結論】cStageII/III食道癌に対する術前DCF療法はFP療法に比べ観察期間は短いものの、RO手術症例のPFSを延長させる可能性がある.FP療法においてcStageIIBはcStageIIAに比べて予後は良好であった。cStageIIBに多いcT1,N1はFP+手術である程度制御可能であるが、cStageIIA、cStageIIIにおいては局所、リンパ節、血行性転移ともにFP+手術による制御が不十分であると考えられた。DCF療法は以上のFP療法の弱点を克服できる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:食道

手法別:集学的治療

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