演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

一次治療としてSOX+BV療法を施行した切除不能進行再発大腸癌症例の検討

演題番号 : O90-6

[筆頭演者]
丸尾 啓敏:1 
[共同演者]
鈴木 克徳:1、石川 慎太郎:1、村上 智洋:1、東 幸宏:1、小路 毅:1、山崎 將典:1、谷口 正美:1、西山 雷祐:1

1:静岡市立清水病院 外科

 

【目的】臨床的に治癒切除不能と診断された進行再発大腸癌に対し、一次治療として施行したS-1+oxaliplatin+bevacizumab(SOX+BV)療法の安全性および有効性について検討した。【対象と方法】対象は当科で同療法が行われた大腸癌15例のうち、3コース以上施行した13例(結腸癌7例、直腸癌6例)である。いずれの症例も開始時は原発巣切除後の状態であり、一定の適格基準と除外基準を満たし、治療効果判定が可能な標的病変を有することが確認されている。投与方法はS-1(80~120mg/body/day)2週投与1週休薬を1コースとし、bevacizumab(7.5mg/kg)、oxaliplatin(130mg/m2)を第1日目に点滴静注した。抗腫瘍効果はRECIST、有害事象はCTCAEv4.0に従い評価した。【結果】投与回数は平均8.1コース(3~15コース)であった。現在、8例が投与を終了しており、5例が投与継続中である。治療成績はCR0例、PR9例、SD3例、PD1例で、奏効率69.2%、腫瘍制御率92.3%であった。SD例においては画像的に明らかな縮小が見られなくても、症状の改善、腫瘍マーカーの下降が認められ、有用性が示された。投与を終了した症例の中止理由には原疾患悪化、有害事象(末梢性運動ニューロパチー)などがあり、化学療法を続行可能な症例にはIRIS療法などの二次治療が行われた。有害事象の発生率は100%であり、頻度が高いものとして、末梢性感覚ニューロパチー100%、倦怠感61.5%、食欲不振53.8%、好中球減少38.5%が認められたが、ほとんどはGrade2以下でコントロール可能であった。【考察】今回の検討症例は少数であるが、本療法の特色と傾向がよく表れた結果が得られた。有効性ではFOLFOX+BV療法、CapeOX+BV療法と比べ遜色ない奏効率であった。FOLFOX+BV療法との比較ではCVポート造設、持続ポンプ注入が不要であること、外来治療回数がやや少ないことなどのメリットがあり、服薬コンプライアンスに多少不安があること、胃腸障害、血管痛などの有害事象が軽度認められることなどのデメリットがある。CapeOX+BV療法とはCapecitabine特有の有害事象(手足症候群)とS-1特有の有害事象(色素沈着、流涙など)との比較が問題点と思われた。【まとめ】SOX+BV療法はCVポートの造設なしでFOLFOX+BV療法とほぼ同等の抗腫瘍効果が得られ、進行再発大腸癌に対する一次治療として有効な選択肢のひとつであると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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