演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前化学療法としてのNab-Paclitaxelの安全性検討

演題番号 : O9-6

[筆頭演者]
桑山 隆志:1 
[共同演者]
中村 清吾:1、明石 定子:1、沢田 晃暢:1、鈴木 研也:1、榎戸 克年:1、高丸 智子:1、吉田 玲子:1、大山 宗士:1、池田 紫:1、金田 陽子:1、中島 恵:1、内田 諭子:1、奥山 裕美:1、渡邊 知映:1

1:昭和大学 乳腺外科

 

【はじめに】切除可能な乳癌に対する標準治療としてアンスラサイクリン・タキサン系抗癌剤が広く用いられている。しかしながら術前化学療法における至適レジメンはいまだ確立しておらず、より高い抗腫瘍効果と低い有害事象を両立できるレジメンが必要である。2010年9月、新規タキサン系抗癌剤としてNab-paclitaxel (Nab-PTX)が本邦で承認された。再発乳癌症例を対象にweekly Nab-PTXを用いたCA024試験で抗腫瘍効果、安全性に優れたレジメンとして報告されている。本レジメンは有害事象の発生率が低いことでdose intensityを高く保つことが可能となり、高いpCR率を得ることが期待される。当院ではNab-PTXのweekly投与法による術前化学療法を行い、有効例を報告している。(第50回 日本癌治療学会学術集会 PS1-310)今回、我々は日本人における術前化学療法としてのweekly Nab-PTX 100mg/m2の安全性を検討したので報告する。【方法】2011年4月から当院における術前化学療法としてNab-PTX4cycle followed by FEC4cycleの第2相試験を実施中である。Nab-PTXを1コース以上施行した症例を対象として当レジメンの安全性をレトロスペクティブに検討した。尚、Nab-PTX 100g/m2をday 1, 8, 15 に静脈投与し、4週間を1コースとして、4コース繰り返すレジメンとしている。採血は各コース内day1,8,15に実施している。【結果】術前化学療法としてNab-PTX 1コースを施行した症例(n=30)での骨髄毒性における検討を行ったところ、好中球減少は73.3% (Gr.3以上 23.3 %)であり、Nadirはday 15となっていた。Nab-PTX 4コースを施行した症例(n=25)について、末梢神経障害 60% (G1/G2/G3 44%/16%/0%)、筋肉痛 20% (G1/G2/G3 16%/4%/0%)、関節痛 16% (G1/G2/G3 12%/4%/0%)であり、アレルギー反応はなく、治療完遂率は92%であった。治療未完遂症例は2例あり、PDによる中止 1例、民間療法希望 1例という内訳であった。【総括】当院で施行したNab-PTX 術前化学療法25症例の検討では、有害事象の発生率が低く、治療完遂率が高い、安全性に優れたレジメンであった。既報の有効症例の報告と併せ、今後、術前化学療法として期待される薬剤であると考えられる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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