演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

HER2陰性乳癌に対する術前DOC followed by FECの検討

演題番号 : O9-3

[筆頭演者]
石川 聡子:1 
[共同演者]
井口 雅史:1、古河 浩之:1、高村 博之:1、二宮 致:1、北川 裕久:1、伏田 幸夫:1、藤村 隆:1、太田 哲生:1

1:金沢大 消化器・乳腺・移植再生外科

 

背景/目的:国内臨床試験JBCRG03試験において、原発性乳癌に対する術前化学療法DOC followed by FEC(T-A)の有用性、安全性が示された。しかしながらアンスラサイクリンとタキサンの投与順序を変更することによるベネフィットは明らかではない。当科では2009年よりHER2陰性原発性乳癌に対する術前化学療法としてDOC followed by FECを施行しており、これをretrospectiveに検討した。対象/方法:2009年から2013年にかけて、当院で術前DOC followed by FEC(T-A)を施行した34名を、それ以前に行った術前FEC followed by DOC(A-T)施行症例 41名をコントロールとして、臨床的/病理学的効果判定、Dose intensity、副作用をretrospectiveに比較検討した。結果:奏効率はT-Aで72%、A-Tで71%と同等であったが、pCR率はT-Aで30%、A-Tで10%であり、JBCRG01/03試験(T-A 23%、A-T 16%)と同様、T-Aの方が良好であった(p=0.02 )。副作用に関してはT-Aで全身倦怠感や悪心・嘔吐、食欲不振、筋肉痛・関節痛が少ない傾向にある一方、浮腫や末梢神経障害、不眠を多く認めた。Relative dose intensity(RDI)に関しては、T-A でDOC 0.98、FEC 0.93、A-Tでは DOC 0.98、FEC 0.97であり両群に有意差は認めなかった (p=0.16/0.44)。考察:投与順序を変更することによる効果としてT-Aでは副作用が軽減し、Dose intensityの向上、さらにはpCR率の向上が期待できるとの報告がある。今回の検討ではT-Aにて副作用は軽減したがRDIには両者で差がなかった。一方でT-Aでは高いpCR率が得られたことから、薬剤の容量に依存しないメカニズム(微小環境、腫瘍免疫など)でT-Aが抗腫瘍効果をもたらす可能性がある。結語:術前化学療法DOC followed by FECを施行し、JBCRG03と同等の高いpCR率が得られた。FEC followed by DOCとの比較において、pCR率の向上、副作用の軽減が示された。今後、投与順序の変更がどのようなメカニズムを引き起こすのか更なる検討が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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